教室案内

教室員紹介

兼任教授/千葉大学社会精神保健教育研究センター 法システム研究部門併任(東京大学卒)


特任教授(千葉大学卒)

当教室で学ばれる皆様方に、こころの診療に必要な国際スタンダードの知識と診療技術を身につけていただき、地域や国際医療に貢献する精神科医として成長していかれることに尽力して参ります。よろしくお願い申し上げます。

研究テーマ

「医療現場での子どもの認知行動療法の提供システム研究」
「子ども、摂食障害等のための認知行動療法セラピスト養成システムの開発」
「神経生理学的、脳画像を用いた認知行動療法の脳科学的解明」
「学校と医療をつなぐ予防と支援のシステム研究」等

  


特任教授/千葉大学社会精神保健教育研究センター 治療・社会復帰支援研究部門(千葉大学卒)

千葉大学精神医学の皆様のお力添えをいただき、精神科救急・急性期病棟におけるNew Long Stay防止プログラムの実装研究に取り組んでいます。
精神保健福祉士を中心とした多職種個別治療チームを主軸として入院時から退院後の生活支援までを継続性をもって包括的にケアするシステムです。
非自発入院の再入院を減らし、地域生活継続日数を延長させる効果が示されてきています。

また、産後メンタルヘルスケアの地域連携を主題に、母子保健側への支援ネットワークづくり、専門外来、入院プログラムの構築と実践を主に医療法人学而会木村病院で行っています。
これらの取り組みは、多くの新しい専門職との円滑な連携を必要としており、精神科医療者の積極的参加が切望されている分野です。
ご興味の方がいらっしゃいましたら、ぜひお声掛けください。


特任教授/千葉大学社会精神保健教育研究センター 治療・社会復帰支援研究部門併任(千葉大学卒)

千葉大学社会精神保健教育研究センター治療・社会復帰支援研究部門の特任教授を拝命しております椎名です。千葉大学医学部附属病院精神神経科を併任しており、医療観察法医療や臨床研究、学生・研修医教育等に携わっております。

小生が医師免許を取得したのは2000年でした。その後精神医療を取り巻く環境は激変したと言っても過言ではありません。

2001年の附属池田小事件を契機に議論が過熱し、紆余曲折を経て2005年に心神喪失者等医療観察法制度の施行を迎えました。小生は厚生労働技官としてこの法律の施行に携わり、その際に法律家や行政職員、精神障害当事者をはじめ様々な立場の人々とお話しする機会をいただきました。
また裁判員裁判制度の導入に当たっては、精神鑑定結果を裁判員に対し正確かつわかりやすく説明する方法について、法曹の先生方と協議を重ねました。
さらに、2016年には相模原障害者施設事件が発生し、数多くの命が失われました。この事件が日本の精神保健医療福祉界に大きな課題を突き付けたことは間違いありません。小生は事件以前から精神医療の質の向上のための研究を推進しており、先般の措置入院制度改革におけるガイドライン作り等にも参画いたしました。

2019年から新型コロナウイルス感染症が世界的流行を遂げ、医療現場は崩壊に危機に晒されました。精神医療分野においても、病院や施設でのクラスター発生はもとより、長期入院患者の社会復帰が阻害されたり、感染拡大に伴うストレスで精神的健康を損なう人が増えたりするなど、直接的・間接的に大きな影響を受けています。

精神医療はもはや医療の中だけで完結するものではなく、我々一人一人が障害と、そして社会と、どのように向き合っていくのかが試されていると言えます。そして精神医療の専門家は、患者・家族のみならず、社会に対しても説明責任を果たしていくべき時代になっているのです。

小生は今後とも、精神科臨床現場に密着しつつ、巨視的な観点から精神保健医療福祉の全体像を俯瞰することも忘れずに、診療・教育・研究業務に取り組んでいきたいと思っています。

精神医学はまだまだ未開拓の学問分野であり、診断、治療、そして社会との関わりの中で、膨大な可能性を秘めています。少しでも興味を持った方は、是非千葉大精神科の門を叩いてみてください。きっと私たちとともに多くの時間と労力を掛けて取り組むにふさわしいチャレンジが見つかることでしょう。

最近の主な研究活動

・措置入院の適正化に関する政策研究
・医療観察法鑑定入院の質の向上に関する研究
・日英米の司法精神医療の国際比較
・COVID-19パンデミックに対する不安や個人的対策に関する国際比較研究
・死刑制度に対する賛否とそれに影響する考え方に関する日英比較研究
・精神障害を有する民事訴訟当事者への支援に関する研究
・医療用AIを用いた精神科診断・治療の質の向上に関する研究
・判例調査による責任能力判断に関与する因子についての分析
・その他、精神鑑定・学術誌の論文レビュー等


客員教授(千葉大学卒)


准教授/副医局長(千葉大学卒)

千葉大学大学院医学研究院精神医学教室は、「目の前の患者さんに最善の医療を提供し、将来さらに良い医療が提供できるように努力する」を理念として、難治性精神疾患の克服から司法精神医療、災害精神医療、認知行動療法、メンタルヘルスの向上まで、幅広い臨床、教育・研修、研究を実践しています。ひとの心に寄り添うやりがいのある仕事・職場です。

千葉大学病院は「臨床研究中核病院」に選定されており、日本発の革新的な医薬品・医療機器の創出を目的に、国際水準の臨床研究、医師主導治験および市販後臨床研究等の中心的役割を担う医療機関です。まさに当教室の理念を実現するために最適な環境が整っており、精神科領域の新規医薬品開発や臨床研究・基礎研究に精力的に取り組んでおります。

私がこれまでの臨床研修や研究活動、海外留学を通じて実感しましたのは、教育の重要性です。臨床も、研究も、人材育成の上に成り立っています。そこで、当教室の理念に少し手を加え、「目の前の学生・医師に最善の教育を提供し、将来さらに良い教育が提供できるように努力する」を、私自身のもう一つの活動理念として、さらに研鑽を積んでまいります。

当教室の理念を実現できる優秀な精神科医を目指して、共に成長していきましょう。

【経歴・研究実績】


准教授/医局長(秋田大学卒)

平成26年9月より精神神経科・こどものこころ診療部の実務者として勤務させていただいております。

私は「児童精神医学が特殊なものではなく、精神医療の中でも一般化することを最大の願い」とし、研修医の先生方には、「今後どんな低い年齢の子が受診してもまずは診察をするように」と伝えてきました。若手の先生方が年齢に関わらず、どのような患者さんも積極的に診療する様子を間近に見て、大きな喜びを感じています。
千葉大学医学部附属病院こどものこころ診療部は、1969年より精神神経科に専門外来が開設、2003年には中央診療部門として「こどものこころ診療部」が設立され、その歴史は長いものです。
当然ながら、児童思春期精神医学は成人精神医学と連続性を持つものですので、「目の前の患者さんに最善の医療を提供し、将来はさらに良い医療が提供できるよう努力する」を理念とする千葉大学精神神経科・こどものこころ診療部は、上記の様にひとつのチームとして一丸となり、年齢に関わらずどのような疾患に対しても最善の医療を提供するように努めています。
今後は「将来はさらに良い医療が提供できる」ため、研究を進めていくことが必須です。より適切な治療・評価法は何かを、生物学的、力動的、保健福祉などの様々な視点から模索し、世界に発信していくことが私たちの課題です。
大学院医学研究院精神医学教室の皆様、社会精神保健教育センターの皆様、認知行動生理学教室の皆様、千葉認知行動療法の皆様、子どものこころの発達研究センターの皆様の多大なご協力をいただき、一歩一歩ですが、世界への発信を行うことができ始めています。児童精神医学の研修をされたい皆様、「目の前の患者さんに最善の医療を提供し、将来はさらに良い医療が提供できるよう努力する」。私たちと共に学んでいきましょう。


特任准教授(金沢大学卒)

2008年度より現職を務めさせていただいております。

気分障害や統合失調症などの治療開発研究、事象関連電位をはじめとした神経生理学研究、ヒト遺伝子解析研究など臨床研究が自分のライフワークです。臨床研究は、多くの患者さんのご協力が必要となるため、千葉県内の病院・クリニックの先生方と一緒に共同研究を行っています。
昨今、精神科医療に対する社会の関心・ニーズは高くなっておりますが、生物学的病態に基づいた精神疾患の診断・治療は確立しておりません。そのため精神疾患の病態を理解しようと、世界中で様々なアプローチによる研究が行われています。私自身も、少しでも患者さんのお役に立てるような仕事ができればと思っております。


診療准教授/実務者(千葉大学卒)

平成29年4月より助教の任を拝命致しました小田靖典と申します。

私は平成17年に千葉大学を卒業し、研修を経て平成20年4月より当科に入局致しました。その後、国立千葉医療センター、精神科医療センター、千葉市立青葉病院で研鑽し、平成24年4月より5年間基礎研究をさせて頂きました。5年間のブランクがありますが、素敵な先生方やスタッフに囲まれて日々楽しく過ごしております。
臨床経験が浅く若輩者ではございますが、良き臨床医となれるよう今後も精進を重ね邁進していく所存です。何卒宜しくお願い申し上げます。


講師/千葉大学社会精神保健教育研究センター 治療・社会復帰支援研究部門併任(東北大学卒)

近年は、様々な疾患を持つ多くの患者さんが精神科を訪れるようになって参りました。
それと同時に患者さん、ご家族の皆さんからの相談内容も極めて多様化してきていると感じております。
その中でも精神医学・精神医療の中で解決できることに関し、日々悩みながら診療を行っています。


特任講師/緩和ケアセンター講師/精神神経科兼任・専門医制度統括責任者・副医局長(金沢大学卒)

現在副医局長として勤務しております長谷川直と申します。

H15年入局後は1年間の大学病院精神神経科での研修後、松戸市立病院で神経内科・救急を経験し、亀田総合病院や精神科単科病院である千葉病院での精神科研修の後、大学にチーフレジデントとして戻り、現在助教かつ副医局長として勤務しております。
入局後本当に様々な特徴をもった病院で研修を受けることが出来、その結果として大学ならではの難治例への対処や他科との密接な連携が要求されるリエゾン・コンサルテーションへの応用が可能になっていったのだと確信しております。
あれこれ興味関心が出てしまう私のような移り気な人間を暖かく見守り、豊富なリソースから機会を提供されるところに我が医局の良さがあると思っています。
また大学では現在不安障害全般に関して興味を持ち研究をさせて頂いておりますが基本的に我が医局の研究スタイルは「明日の臨床をより良くするために」というように臨床に直結しているところも特徴かと思います。各々の具体的なところは是非見学にいらして頂ければと思います。


講師/病棟医長(千葉大学卒)

平成27年4月より助教に着任いたしました。
初期臨床研修期間中より医局にはお世話になり、そのまま入局し、いつの間にか指導される側から指導する側になろうとしております。指導する立場になるとあまり適当なことも教えられませんから、必然的に自分でも勉強するようになってより知識が定着し、結局は人のためにも自分のためにもなるのかなと考えてやっております。
数年前にベストセラーとなった本に、ヨーロッパでなぜ科学技術が発達したか、異なる集団が地理的に近接しており、生き残るためには技術を向上せざるを得なかった、という説明があります。無論それほど殺伐とはしていませんが、やはり大学病院は医師が集積する場所ですので、自らの知識・技術をブラッシュアップするには絶好の場所だと思います。
また、大学病院は臨床・研究・教育の三つの立場上、非常に重要な社会的使命を帯びた機関であることを心に留めて、日々研鑽を積み、社会に還元していこうと考えておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。


特任講師(東京医科大学卒)

私は初期研修の後、平成19年に千葉大学精神医学教室に入局し臨床業務、臨床・基礎研究、大学で教育に従事し、またドイツのミュンヘン大学に留学する機会をいただきました。
私にとって精神医学は医療を提供するための学問であり、その医療を提供する臨床現場ではその時代において科学的根拠のあるいくつかの方法を知識として持っているかそれら方法を見つけ出し、臨機応変に対応することが求められると思っています。
千葉大学精神医学教室では、入局された方や研修施設として当教室を選択された方を、医師を含めた多職種で支援します。そして地域に貢献することができるために十分な精神医療の知識・技量を習得することができます。また当教室は多くの精神医療に関わる施設と協力して医療、教育を提供し、共同して研究を行うことができます。全国でも最大級の関連施設の数であるため精神医療の研修を受けようとしている方、精神医療に関わりたいと考えている方が希望にあった研修プログラムや勤務地を見つけることができるかもしれません。

医療に受けに来られている方からお話を聞くことや千葉県内の精神医療に従事する方と共に地域に貢献できることと、研究を通して国内外の医師や研究者と話し合い刺激を受けることが日々の仕事への意欲へつながっています。


助教/診療講師/外来医長(山梨大学卒)

平成30年4月より着任いたしました仲田祐介と申します。山梨大学を卒業後、民間病院で研修を積み、当教室に入局しました。
精神医学では、医学的な側面として、エビデンスに基づいた標準的な診療が求められる一方で、患者さんの生育歴、家族背景、環境面などの多様性に配慮したアプローチや、疾患自体の生物学的背景の異質性に基づいた診療を行うことが求められます。
当教室では、上述の標準的診療を着実に習得できると同時に、当教室の研究で集積された臨床学的背景の多様性や疾患異質性などの知見を臨床に直結させた、一人一人の患者さんに応じた診療を学ぶことができることが何よりの強みではないかと感じております。
スタッフには、精神神経薬理学、画像診断学、リエゾン精神医学、認知行動療法、児童精神医学、司法精神医学、社会精神医学、基礎研究など様々な分野のスペシャリストがおり、教育体制も充実しております。
私も若輩者ながら、当教室の「目の前の患者さんに最善の医療を提供し、将来さらによい医療が提供できるよう努力する」という理念のもと、臨床・研究・教育に貢献できるよう、日々研鑽し、皆様と学んでいきたい所存でございます。何卒宜しくお願い申し上げます。


助教/入院診療グループリーダー(秋田大学卒)

令和4年4月より着任しました、井手本啓太と申します。秋田大学を卒業しシニアレジデントとして千葉大学大学病院精神科に入局しトレーニングを受けました。その後、旭中央病院、木更津病院、袖ヶ浦さつき台病院などで臨床経験を積みました。
複合的な苦しみを抱えている方たちを目の前にして、自分の力不足を感じながらも、医師やコメディカルスタッフとともに、現場や地域のリソースを最大限活かし、治療的に接していくような臨床実践を繰り返して参りました。その臨床実践のベースには、精神医学がつみ重ねた科学的根拠や今まで関わってきた指導医やスタッフ、患者さんから得られた学習機会があります。
臨床・教育・研究といった大学病院の使命に少しでも貢献できるように、皆様と一緒に考え、研鑽して参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


助教/入院診療グループリーダー(京都大学卒)

今年度より着任いたしました、山﨑史暁と申します。
京都大学卒業後、シニアレジデントとして千葉大学大学病院精神科に入局し、大学病院、千葉市立青葉病院児童精神科、同和会千葉病院と研鑽を積ませていただき、今年度より戻ってまいりました。
児童精神科は、昨今のニーズの高まりに比してまだまだ医療機関、医師の少ない分野であり、ここ千葉におきましても当院のこどものこころ診療部の役割が非常に大きくなっております。
今まで積み重ねて来た経験を糧に、子どもたちの未来を支えるための大学病院の役割の一助となれればと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。


特任助教(千葉大学卒)

今年度より着任いたしました、鈴木陽大と申します。
初期研修終了後、大学病院精神科で一年、千葉市立青葉病院児童精神科で三年、木更津病院精神科で二年間の診療を積ませていただきました。
今年度は、アテンディングドクターとして教育が中心の業務となります。自分が専攻して見てきた中では、患者様の生活、家庭環境、対人関係などに特に深く関わっていく科だという印象を受けております。そのため、他の科との治療を行う際にも、連携が重要視される分野ではないでしょうか。今後、さらに精神科といった分野に注目が集まっていく中で、精神科を専攻される方も、そうでない方も一般的な精神科的な医療についての知識を身につけていただけると、お互いが治療をしやすくなるのではないかと考えています。そんな関わりの一助になれたらと思います。
まだ若輩者ですが、よろしくお願いいたします。


特任助教/入院診療グループリーダー(千葉大学卒)

令和4年12月より教員の任を拝命いたしました岡田和樹と申します。

平成27年に千葉大学を卒業後、千葉大学医学部附属病院等で初期臨床研修を修了し、平成29年4月より当教室に入局いたしました。その後、千葉大学医学部附属病院のほか、総合病院国保旭中央病院、同和会千葉病院等で臨床経験を積み、令和4年4月より再度千葉大学医学部附属病院で勤務しております。

当科では統合失調症、気分障害のみならず、神経症圏、摂食障害、発達障害等幅広く対応しております。児童から老年期まで幅広い年齢層に対応しているのも特長です。千葉県内に多くの研修連携施設を有し、精神保健指定医や精神科専門医を目指す先生方にとって申し分ない環境と存じます。
診療はもちろんのこと、大学病院の使命である教育・研究にも積極的に取り組んでおります。

当教室に少しでもご興味がおありの医学生、研修医等の先生方におかれましては、ぜひ当教室に一度見学にいらしてください。一緒に学んでいけたらと存じます。
よろしくお願い申し上げます。