研究について
研究活動
千葉大学大学院医学研究院は、日本でトップレベルの実績のある免疫学・アレルギー学の基礎研究者に加え、高度のアレルギー治療研究を行いうる専門家集団(内科、小児科、耳鼻科、皮膚科など)を形成しています。また、本G-COE拠点では、癌の治療研究について21世紀COEプログラムを継承した形での研究体制を取っています。1.免疫システムの統御機構の研究、疾患ゲノミクス、ファーマコゲノミクスや薬物動態学研究等の基礎研究を横糸に、縦糸として最新の研究成果(エビデンス)に基づいた、2.免疫システム統御によるアレルギー予防・治療法の開発研究、3.癌の免疫細胞療法の開発研究、4.免疫システムの関与する心血管疾患の発症機序と制御法に関する研究を推進し、新しい治療学分野を樹立します。 それぞれの分野の概要、担当を以下に紹介します。
(1)免疫システム統御機構研究
(中山、徳久、羽田、谷口、小原)
免疫記憶の制御に関して新しい概念を提唱し、そこから免疫関連疾患の治療コンセプトの提示を行う。また、自然免疫系のNKT細胞による免疫制御機構の解析と治療シーズの発見、免疫系ヒト化マウスによるヒトの免疫系解析の基盤技術の開発を行う。疾患ゲノム解析を行う。
(2)アレルギー治療開発研究
(河野、岡本、中島、松江、堀江、千葉)
免疫システム統御によるアレルギー治療法の開発研究を行う。スギ花粉症をターゲットにした臨床試験等を積極的に実施する。新規薬剤の薬物代謝、動態学研究を行う。
(3)癌の免疫細胞治療開発研究
(岡本、丹沢、辻井、鎌田、中山、本橋)
肺癌、頭頸部癌を対象にして、NKT細胞に焦点を当てた免疫細胞療法の開発を行う。いくつかの治療法は先進医療として社会に還元する。また重粒子線治療と免疫細胞療法の併用治療を行い、低侵襲の新規治療法を開発する。
(4)心血管疾患治療開発研究--免疫細胞を標的にした制御と治療
(小室、中島、武城、鈴木)
免疫システムの関与する心血管疾患(動脈硬化、心筋梗塞、難治性血管炎等)の発症機序の解明と制御治療法の開発研究を行う。