研究紹介・研究成果

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11Nov2025

心不全のタイプごとに異なる遺伝的仕組みを解明 ―ゲノム解析で予後予測に道―

 千葉大学大学院医学研究院 伊藤薫教授(理化学研究所生命医科学研究センター チームディレクター)、理化学研究所生命医科学研究センター 円山信之リサーチアソシエイト(研究当時)、九州大学大学院医学研究院 二宮利治教授、東京大学大学院医学系研究科 小室一成特任教授(国際医療福祉大学大学院教授)、東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センターシークエンス技術開発分野の松田浩一特任教授(同大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻クリニカルシークエンス分野教授)らの研究グループは、日本人集団と欧州人集団の心不全患者を対象に、心不全のタイプ別に異なる遺伝的な特徴を解明し、心不全が起こるメカニズムに集団ごとの違いがあることを明らかにしました。加えて、解析の結果から構築された心不全のなりやすさを点数化した「多遺伝子リスクスコア」や、心筋症の原因遺伝子である「TTN」変異のバイオマーカーを調べることで、心不全の進み方や予後を推定することが可能であることを発見しました。

 この成果は、心不全の精密な診断や治療薬開発につながることが期待されます。

 本研究成果は、科学誌 Nature Communications にて2025年11月3日にオンライン公開されました。

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