【社会人教育】臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成プログラム
1.趣 旨
文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラム採択「臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成」事業(北海道大学・千葉大学・京都大学)において、教育基本法第7条及び学校教育法第83条の規定に基づき(大学等の履修証明制度について[文部科学省])、本学大学院生を対象とするプログラムを社会人等にも対象を広げ、履修証明プログラム「臨床医学の献体利用を推進する専門人材養成プログラム」を開設するものとします。
2.目 的
献体を使用した手術手技研修(Cadaver Surgical Training: CST)や研究開発の実施に必須である成人教育の手法、関連法規、感染防御、COI・知財マネジメント等を体系的に学ぶことにより、献体を使用した医工連携・産学連携を推進できる人材を養成することで、臨床医学の教育・研究における献体使用の効果を最大限に発揮できる学術環境を確立することを目的とします。
3.養成する人物像
臨床医学の献体使用に関して、医工連携・産学連携のリエゾンの核となり、後進を指導できる人材を養成します。具体的には、臨床医学の献体使用のプラットフォームを支えることのできる工学系人材・企業人材、または、CSTの実施を適切なマネジメントによってサポートできる企業等の人材を養成します。
4.教育プログラム
(1)授業の場所
CST実習(臨床解剖実習)以外の講義内容はe-learningで受講とします。CST実習は、千葉大学大学院医学研究院クリニカルアナトミーラボで行います。
(2)履修期間
2025年4月~2026年3月
(3)プログラムのカリキュラム
カリキュラムは以下のとおり。
科目区分 | 名称 | コマ数 | 開講 時期 |
授業形態 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
講義 | 演習 | 実験・実習 | ||||
必修科目 | 臨床医学・外科解剖セミナー | 8 | 通年 | ○ | ||
外科教育概論 | 8 | 通年 | ○ | |||
臨床解剖概論 | 8 | 通年 | ○ | |||
医療機器開発概論 | 8 | 通年 | ○ | |||
CST実習(臨床解剖実習) | 8 | 通年 | ○ |
(4)単位の授与の有無
単位の授与:無
※本プログラムは、大学の学位プログラムとは異なるため、単位の認定はされません。
(5)受講料
受講料:74,000円(本学の職員は不要)
※1.納入済の受講料は返還できませんので、ご注意ください。
※2.該当年度に修了できなかった者が、次年度改めて再履修の手続き行い未履修の科目を追加で修得した場合は、本プログラムを修了することができます。なお、次年度再履修する場合には別途受講料が必要です。
(6)履修証明書の交付
5科目40コマ(講義32コマ、実習8コマ)受講し、かつ、各科目の試験(コマ毎にe-learning上で行われる試験)に合格した受講生には修了を認め、履修証明書を交付します。
5.募集人員
募集人員:15名程度
6.履修資格
以下の(1)または(2)のいずれかに該当する者
(1) 千葉大学大学院学則第9条第1項に規定する者、またはそれに相当する学力を備え、志望理由が本プログラムの目的、養成する人物像に合致すると「クリニカルアナトミーラボ運営委員会」が認めた者。
① 大学を卒業した者
② 個別の資格審査により、大学を卒業したものと同等以上の学力があると認めた者で、22歳に達した者
(2) 千葉大学大学院学則第9条第3項に規定する者、またはそれに相当する学力を備え、志望理由が本プログラムの目的、養成する人物像に合致すると「クリニカルアナトミーラボ運営委員会」が認めた者。
① 大学における医学、歯学または修業年限6年の獣医学もしくは薬学を履修する課程を卒業した者
② 個別の資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で、24歳に達した者
7.実施体制
(1) 履修証明プログラムの編成
5科目40コマ(講義32コマ、実習8コマ)から編成されます。
必修科目
臨床医学・外科解剖セミナー (8コマ)
① 臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドラインとCST実施の注意点
② バイオデザイン概論
③ 臨床研究法と医学研究に関する法令
④ 成人教育、卒後教育の基本
⑤ 知的財産権と医療機器開発
⑥ CST運営の基本と国内外の現状
⑦ 医の倫理
⑧ 医学論文の作成法
外科教育概論 (8コマ)
必修講義
① 国内外の外科教育の現状
② 教育カリキュラム開発の基本
③ 外科領域におけるフィードバック・指導法
④ リーダーシップとは
⑤ タイムマネージメント
⑥ 外科領域における技術の評価法
選択講義(2コマ選択)
⑦ 事例提示1:外科トレーニングの実際
⑧ 事例提示2:泌尿器科トレーニングの実際、
⑨ 事例提示3:耳鼻科トレーニングの実際
⑩ 事例提示4:整形外科トレーニングの実際
ただし、年1度開催される日本外科教育研究会が主催する「Surgical Education Summit」(2日間)で必修講義6コマに替えることができる。
臨床解剖概論 (8コマ)
必修講義
① 解剖と献体の歴史
② ご遺体収納からご遺骨返却までの概要
③ ご遺体の各種保存法、保存設備、ホルマリン曝露予防装置について
④ 患者の手術と死体の解剖の違い
⑤ CST実習の準備Ⅰ:解剖室におけるバイオハザードとケミカルハザードの対処
⑥ CST実習の準備Ⅱ:献体の取り扱いと解剖室のルール
選択講義(2コマ選択)
⑦ 臨床解剖学講義(上肢)
⑧ 臨床解剖学講義(下肢)
⑨ 臨床解剖学講義(脊椎)
⑩ 臨床解剖学講義(循環器・呼吸器)
⑪ 臨床解剖学講義(消化器)
⑫ 臨床解剖学講義(泌尿生殖器)
⑬ 臨床解剖学講義(頭頸部)
ただし年1度開催される「CST研究会」参加(半日)を選択講義2コマに替えることができる。
医療機器開発概論 (8コマ)
① 医療機器開発における基礎的知識を学ぶ
② 医療機器開発と知財マネジメント
③ 医療機器開発における法的解釈
④ 新鮮凍結屍体を用いた基礎研究(シーズ開発)
⑤ 医療機器開発のプロセス1(基礎研究、製品化)
⑥ 医療機器開発のプロセス2(非臨床試験、臨床試験、薬事承認)
⑦ 医薬品医療機器総合機構(PMDA)、日本医療研究開発機構(AMED)の立場から
⑧ 事例紹介:医療機器開発の実際
CST実習(臨床解剖実習)(8コマ)
医学研究院の臨床系各教室で実施している献体を使用した手術手技研修や医療機器研究に参加する。医師・歯科医師、並びに医学生・歯学生以外は解剖を行うことは認められないため、CST実習を見学する。受講に際しては、担当教官が分担して実習または研究への参加(見学)をサポートする。
(2) 履修証明書の交付を行うために必要な体制
当該履修証明プログラムの修了要件を満たした者として、学長へ報告があった場合には、学務部教育企画課において履修証明書を発行する。
8.申し込み手続き
(1) 申し込み書類等
提出書類等 | 注意事項 |
---|---|
受講申込書 | 指定する書式を使用してください。 |
志望理由書 | 受講したいと考えた動機、目的及び修了後の希望などを800〜1,000字程度で記入してください。 |
履歴書 | 指定する書式を使用してください。 |
職務経歴書 | 該当者のみ提出してください。 |
その他 | 日本に国籍を有しない者は、「在留カード」の写し(両面)を提出してください。 |
(2) 申し込みに当たっての留意事項
① 申し込み書類の不備なものは受理しませんので、記載事項に記入漏れ、誤記のないよう十分注意してください。
② 受理した申し込み書類は、履修者決定に関わる目的以外には使用しませんが、いかなる理由があっても返却しません。
③ 申し込み後、「住所」に変更があった場合は、速やかに連絡してください。
④ 申し込みを受付した後、折り返し申請書類受理を記したメールをお送りします。7日以内に返事が無い場合は、再度問い合わせをしてください。
9.申し込み期間および申し込み書類提出先等
(1) 申し込み期間
2025年1月21日(火)〜 2月5日(水)
※提出期間内に「クリニカルアナトミーラボ事務局」あてに、e-mailにて申請すること。
(2) 申し込み書類提出先
千葉大学大学院医学研究院クリニカルアナトミーラボ事務局 担当 鈴木崇根
e-mail:cal-info※chiba-u.jp(※印をアットマークに置き換えてください)
(3) 問い合わせ先
ご不明な点があれば以下にお問い合わせ願います。
〒260-8670 千葉市中央区亥鼻1−8−1
千葉大学大学院医学研究院
クリニカルアナトミーラボ(CAL)事務局 担当 鈴木崇根
e-mail:cal-info※chiba-u.jp(※印をアットマークに置き換えてください)
10.履修許可、履修手続きおよび履修許可の取消について
履修を許可された者には、事前に登録したe-mailに連絡するとともに、履修手続きの詳細を記載した「履修許可通知書」を送付します。認められなかった者にもe-mailでその旨ご連絡致します。履修が許可され、受講が開始された後でも、臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドラインや本学の規程などに関する違反が認められた場合、履修許可を取り消す事があります。その場合も受講料は返還致しません
11.その他
(1) 履修生の身分について
履修証明プログラムは、社会人等の学生以外の者を対象として開設するものとされています。大学に学生として在籍し、所要の単位を修得して学位を取得するための学位課程とは異なるものであり、千葉大学学生としての身分は付与されませんので、あらかじめご留意ください。
(2) 個人情報保護
申込みにあたってお知らせいただいた氏名、住所その他の個人情報については、履修生の管理業務、本プログラムに関わる情報提供等、これらに付随する業務を行うためのみに、本学において使用します。また、取得した個人情報は適切に管理し、使用目的以外には使用しません。