研究紹介・研究成果

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12Jun2024

ウェルナー症候群に多い動脈硬化の発症メカニズムが明らかに ~創薬開発への手がかりとなる動脈硬化研究の新たなプラットフォーム~(Unraveling the Mystery of Atherosclerosis in Patients with Werner Syndrome)

 千葉大学大学院医学研究院イノベーション再生医学の髙山直也准教授、Sudip Kumar Paul特任研究員、江藤浩之教授(兼 京都大学iPS細胞研究所 教授)らの研究グループは、同大学の内分泌代謝・血液・老年内科学 横手幸太郎教授(現千葉大学長)らの研究グループと共同で、ヒトiPS細胞から誘導したマクロファージ、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞を用いて、試験管内で動脈硬化を模倣するモデルを確立しました。
 動脈硬化を早期に発症する早老症の一つであるウェルナー症候群(WS)患者由来細胞と健常者由来細胞を比較したところ、WS患者由来マクロファージにおいて、炎症性マクロファージの特徴が強まることが動脈硬化の原因となる血管炎症を誘導することが明らかになりました。
 本研究で、遺伝的背景を揃えたマクロファージや血管構成細胞との直接的な影響を観察する新たな研究プラットフォームを提供することにより、今後は動脈硬化に対する病態解明や創薬開発への応用が期待されます。
 この研究成果は、2024年6月10日(英国夏時間)に国際学術誌Nature Communicationsにオンライン掲載されました。

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Naoya TAKAYAMA's article / News Release

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