2026年2月8日、第20回救命のための緊急処置手技教育が千葉大学Clinical Anatomy Lab(CAL)にて開催されました。
救命のための緊急処置は、迅速かつ的確に行うことが患者さんの救命に不可欠である一方、実際に施行する機会は多くありません。
そこで本プログラムは、体幹部における緊急救命処置を救急科の若手医師が習得し、習熟することを目的としています。
当日は、動画教材で予習を行ったうえで、全員で解剖と手技の手順を確認しながら実習を行いました。頸部の気管切開術、胸部の緊急開胸や心・肺損傷の修復術、腹部・骨盤部のパッキングや内臓授動、血管の露出やカットダウンなど、体幹部における幅広い緊急処置を実施しました。
胸部・腹部のいずれの手技も、それぞれの分野や外傷手術のエキスパートを指導者に迎え、経験の少ない若手医師が中心となって実施しました。処置が必要となる状況の確認から処置の要点、実臨床で注意すべき点までを確認し、迅速かつ的確に行うためのコツについてディスカッションを重ねることで、救命に重要な手技を詳細に学ぶことができました。
実際の医療現場では一刻を争う状況が多く、一つひとつの処置に時間をかけて確認したり、指導者から詳細な教育を受けたりすることは困難です。人形や模型では理解が難しい解剖学的な要点を、ご遺体を用いて学べたことは非常に有意義でした。今後も本コースを継続し、より多くの救急科医師が手技に習熟することで、一人でも多くの重症患者さんの救命につなげてまいります。
ご自身のお身体を医学の発展と後進の教育のためにお託しくださった献体者の方々とご家族の皆様に、心より感謝申し上げます。この学びを、目の前の患者さんの命を守る診療に活かしてまいります。