千葉大学大学院医学研究院
画像診断・放射線腫瘍学
千葉大学病院
放射線科
2020年12月30日
2021年1月に新中央診療棟(新中診)が完成し、放射線診断・IVR部門の引っ越しを行いました(治療部門は2021年6月に引っ越し予定)。新中診は、地下3階・地上6階に屋上ヘリポートを備え、集中治療センターや救命救急センターのほか、ハイブリッド手術室を含めた多くの手術室など、高度医療を行うための設備が整った県内有数の診療棟です。放射線診断・IVR部門では、いずれも最新鋭となる4台のMDCT、5台のMRI、2台のSPECT/CT、1台のPET/CT、3台の血管撮影装置を用いて高度な画像診断・IVRを行うことができる環境となりました。一方、放射線治療部門では2台のリニアックに加えて、この2021年1月に日本初となるMRリニアックシステムが導入され、稼働予定です。
来院された患者様がどのように移動したらよいかが視覚的にもわかりやすいように各部門の照明に工夫が施されています。CT、MRIは新中診の地下1階に移動になりました。CTは新しい撮影装置が4台導入され、2台はdual-energy CT、このうち1台は日本初導入機です。MRIは2台が新機種となり、撮影装置に患者様がリラックスして検査・治療を受けることができる環境照明が導入されました。
地下2階には透視室と血管造影室があります。血管撮影装置は最新鋭のIVR-CTシステムが導入され、より精密な治療を短時間で行うことができるようになりました。
地下3階は核医学検査と放射線治療のフロアです。核医学部門では新たなソフトウェアが導入され、新しい解析が可能になりました。放射線治療部門では、日本初となる1.5T-MRIリニアックシステムが導入されます。MRリニアックは、照射中(intra-fractional)に体内の腫瘍およびリスク臓器の動き、そして照射範囲との位置関係がほぼリアルタイムに明瞭に視覚的され、まさに「放射線治療中の体内が見える化」された画期的な画像誘導技術です。本格稼働後には、この技術を生かして難治がんの放射線治療に取り組んでゆきたいと思います。
そして放射線科では、年内最後の業務として新中診への引っ越しを行いました。1978年4月に開院し、放射線科医42年分の汗と涙が詰まった旧読影室・治療計画室からの移動は寂しくもありますが、ピカピカの新棟で働くことができる環境に皆ワクワクしています。新中診での診療を通じて、ますます千葉県の医療に貢献していきたいと思います。
2020年08月25日
これまでの画像誘導技術は、照射直前のCT、照射中の体輪郭、X線透視あるいはマーカー追尾によるものでした。MRリニアックでは照射中(intra-fractional)に体内の腫瘍およびリスク臓器の動き、そして照射範囲との位置関係がほぼリアルタイムに明瞭に視覚的され、まさに「放射線治療中の体内が見える化」された画期的な画像誘導技術です。この技術を生かして難治がんの放射線治療に取り組んでゆきたいと思います。
これに伴い、附属病院では放射線治療医の募集を、医学研究院では新たな講座の特任教員を募集いたします。