千葉大学大学院医学研究院
画像診断・放射線腫瘍学
千葉大学病院
放射線科
2017年12月3日
11月30日から12月2日まで東京で開催されたASGO2017(The 5th Biennial Meeting of Asian Society of Gynecologic Oncology)に参加させて頂きました。
当教室からはポスター演題2題(宇野教授、渡辺先生)と口演1題(岩井)を出させていただきました。私はYoung Doctor Sessionの中で子宮頸癌術後照射に関する内容で口演発表をさせていただきました。東京とはいえ初めての国際学会で英語での発表でしたので、これまでにない不安と緊張の中で発表をいたしました。とても満足のいく内容とはいえませんでしたが、今後の課題もたくさん見つかり、自分の中では大きな一歩だったと言えます。何より二度と参加できないのではないかと思われるYoung Doctor Sessionに参加できたのが大きかったです。
発表者も中国、韓国、タイ、インド、フィリピン、ネパールなどなど各国から集まり、様々な先生方の発表も聞くことができ大変勉強になりました。とはいえ、自分の英語力と婦人科領域の知識では半分程度しか理解できないのですが。日本の先生からご質問をいただいた時は、In Japanese please.と心の中で叫んでいました。
余談ですが、今回英語の発表の準備にあたり、ポッドキャストなどを聞いて言い回しなど少しばかりですが研究してみました。個人的な感想として、放射線科としてはRSNAやASTROなどが良いかと思いますが、英語の勉強としてはNEJMが聞きやすくて良いように感じました。(岩井)
2017年11月20日
2017年11月17日から19日の3日間、今年も放射線治療医のメインイベントといえるJASTRO(日本放射線腫瘍学会)第30回学術大会が開催されました。
今回の会場は大阪のナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター。大阪駅に直接つながっていたので迷うことなく会場入りできたのですが、そこから先は正直ちょっとした問題が。発表会場が各階でかなり離れていたために、興味ある発表をはしごして聞こうとすると、有体にいえば一昔前のRPGのダンジョンのような構造を右往左往することになったのでした。まあたどり着いた先にはゲームと同じく我々放射線治療医にとって宝のような発表が待っていたわけですが(トラップはなかったと思いたい…)。とにもかくにも、いつものとおり新たな発見に満ち満ちた3日間でした。
このような刺激的な大会で、当院からは渡辺先生と岩井先生が口演での発表を行いました。さらに今回は我々医局員だけではなく、ちょうどローテートで回ってきていた某先生も将来のエースとしての期待を一身に背負っての参加となり、期待にたがわず日夜の大活躍。来年のスタッフ紹介に登場してくれることを一同心からお待ちしております。
なお、記事が文字だけというのも寂しいということで参加した皆々に公表していい写真を募集したところ見つかったのがこちらの写真のみというありさま。大阪ですらないよ。
このあたりの一体感があるようなないような状況をいかにしていくか今後の検討課題としつつこの辺りで筆をおきたいと思います。
来年の京都でまたお会いしましょう。(文・小林 裕樹)
2017年10月18日
2018年度千葉大学放射線科専門研修プログラム、応募要項が決定しました。
2018年度放射線科専攻医募集定員は12名。一次登録では3名の登録がありました。
二次登録の応募期間は2017年12月16日~2018年1月15日となっています。
千葉大学医学部附属病院 総務課 総合医療教育係に提出することとなっています。
千葉大学病院総合医療教育研修センターの専門研修プログラム募集要項のページも参照下さい。
たくさんの先生方と放射線科医として一緒に働けることを、期待しています。
専門研修プログラム募集要項
平成30年度千葉大学医学部附属病院専門研修プログラム募集要項
放射線科専門研修プログラム
2018年度千葉大学放射線科専門研修プログラム(千葉大学大学院研究院 画像診断・放射線腫瘍学(医学部附属病院放射線科))
千葉大学医学部附属病院総合医学研修センター 研修プログラム[放射線科]からダウンロード(2017/9/20現在、旧版となっています。)
応募願書
平成30年度千葉大学医学部附属病院専門研修プログラム応募願書
なお専門医登録およびプログラム申し込みは、千葉大学医学部附属病院への応募とは別に行っていただく必要があります。
日本放射線学会の平成30年度放射線科専門研修(日本専門医機構)登録ページ
からの登録をお願いします。
2017年10月18日
出張の報告です。
10/12-13でKorean Society for Radiation Oncology (KOSRO)の学術大会における招待講演のためソウルを訪問しました。右隣のChoi会長のお招きによりSpecial Symposium Iで ”Multi-institutional clinical trial in Japan”のレクチャーをしてきました。
2017年09月29日
2017年9月16-20日にデンマーク・コペンハーゲンで開催されたCIRSE2017に参加させていただきました。日常業務が忙しい中、参加を快諾していただいた医局の先生方に感謝申し上げます。
コペンハーゲンの気温は10℃以上も日本より低く、薄手のコートが必要でしたが、滞在中は総じて天気が良く、快適に過ごすことができました。
世界で最も安全な都市ランキングで2位になるくらいコペンハーゲンの治安はとても良く、またデンマークは幸福度調査では度々1位になるような魅力的な国です。物価は高めですが、チップ文化がない点が日本人としては過ごしやすいと感じました。
コペンハーゲンはアンデルセン関連の観光スポットに加えて、チボリ公園、レゴ発祥の地、ヤコブセンなどの北欧デザインとしても知られています。食事はニシン料理やフレスケスタイ(豚バラ肉)、フリカデラ(ミートボール)が伝統料理として有名で、美味しくいただきました。また、スウェーデンのマルメまでは電車で30分と非常に近く、あっさりと国境を越えて、観光が可能です。無事二カ国制覇ですが、パスポートには反映されないのが口惜しいところです。
観光レポートをもっとしたいところですが、そろそろ本題です。大学病院での診療に関わることが多い下記疾患を中心に拝聴しました。
Visceral aneurysms、Central venous access、Pulmonary artery revascularization、Postpartum hemorrhage including abnormal placentation、Therapy of arterial GI bleeding、Type 2 endoleak prevention and management、Chronic mesenteric ischemia、Embolotherapy for HCC、Treatment of peripheral vascular malformation
他、興味があったKnee osteoarthritis、How to write a scientific articleも拝聴しました。
Pulmonary artery revascularizationにおいては、日本の報告ではBPA後の圧が25mmHg以下でヨーロッパの報告より成績がいいことが着目されており、日本のIVRistはaggressive、well-experiencedとか考察されていましたが、日本からの某先生の回答ではBPAを繰り返し行っており、その圧を目指しているだけで、テクニックが違うことをしているわけではないとのことです。
Knee osteoarthritisでは江戸川病院の奥野先生が講演をされていました。運動器カテーテル治療という比較的新しい治療で、僕は何かのテレビ番組で見たのが知るきっかけになったのですが、日本のIVR学会や過去のCIRSE等々でご講演や受賞歴があり、世界中で引っ張りだこです。
How to write a scientific articleではCardioVascular and Interventional RadiologyのEditor-in-Chiefを努めている先生のご講演で、まさに論文作成で四苦八苦している身であり、大変興味を持ってありがたく拝聴しました。Without publication, science is dead. とても印象的なフレーズです。
Poster発表のダウンロードが可能なことが、個人的には非常にありがたく、それなりの時間を割き、ダウンロードできるようにリンク先をせっせとメールしていたのですが、帰国後にさっぱりダウンロードできず、悔しい思いをしました。原因もさっぱりわからずじまいで、滞在中に速やかにダウンロードするのが、確実かなと思いました。次回は気をつけたいところです。
Scientific Posterでは日本からの受賞(Certificate of Merit)が2つありました。その一つはEVAR実施時にエンドリーク予防に瘤自体をNBCA で塞栓する内容であり、aggressiveだなと感じました。Type2エンドリークの塞栓は往々にして大変であり、これから広まるでしょうか。
心残りはHands-on Device Trainingに参加しなかったことです。同じ大学の某先生はむしろそれしか出てないくらいで、僕とは対称的でした。NBCAを投与する際はカテーテルとのadhesionが常に懸念されますが、たとえ起こしてもそのまま引っ張ってむしろ切っていいカテーテルがあったそうです。とても興味深く、是非早く使いたいところです。
来年はポルトガル・リスボンです。また参加できる機会を得られるように、準備を進めたいです。(雑賀)
2017年08月8日
2017年8月5日(土)に医学部第3講義室において開催された2017年度千葉大学医学部医学教育リトリートに参加いたしました。
千葉大学の理念、千葉大学医学部のミッション、医学教育分野別評価基準に照らし合わせて千葉大学医学部の教育を検証し、改善に向けての方針を策定するために毎年開催されているものです。「千葉大学医学部における倫理教育の強化」と「千葉大学医学部の医学教育の改善」という2つのテーマついて講義、ロールプレイ、グループ討論が行われました。
今後導入される予定の行動科学に関する講義、メンタリング制度、プロフェッショナリズム教育などについて活発な意見交換が交わされました。(渡辺)
2017年08月1日
熊本で開催された婦人科腫瘍学会学術講演会に参加させていただきました。宇野教授は子宮頸癌術後放射線治療について、渡辺先生はMRI based IGBTについて、岩井は術後再発に対する腟型による治療について発表させていただきました。
婦人科の先生方が大半を占める学会で、放射線科のセッションは決して多くはなかったですが、それでも発表の際にはご質問、ご意見をたくさんいただき大変光栄でした。腟型を使った治療は一手間かかる治療ではありますが、かけた手間の分だけより適正な治療ができるため大変やりがいがある治療だと思います。
受付の会場と発表会場が別建物で移動が大変でしたが、熊本の暑さを知るにはちょうど良かったです。
発表の後は、千葉大の婦人科の先生方の懇親会にも参加させていただきました。普段はカルテやPHS越しのやりとりが多くなってしまうので、このような機会は大変ありがたかったです。放射線科はいろいろな科の先生方と交流を持つことができることも大きな魅力だと思います。馬刺しも大変美味しくいただきました。馬のレバーなんてものもあるのですね。もちろんいただきました。
熊本はうだるような暑さと、くまモンの存在感がすごいですが、馬刺し、辛子蓮根、温泉、阿蘇山、そして愛らしい熊本弁などなど、大変魅力的な街でした。
復興をお祈りいたします。(岩井)
2017年07月9日
平成29年7月8日に品川コンファレンスセンターで開催された第29回関東IVR研究会に参加しました。
当院からはタイプ2のエンドリークを治療した一例を発表しました。他施設からも同様の症例が発表されたり、またランチョンセミナーでも取り上げられるなど、ホットトピックであると実感いたしました。他にも人工血管であるVIABAHNで治療した症例が複数発表されており、興味深く拝聴しました。実際に企業展示でもこのデバイスに触れることができ、実臨床に行かせたらと強く感じました。土屋先生お疲れ様でした!(雑賀)
2017年07月3日
6/30~7/1にかけて腹部放射線学会@旭川に行ってきました。腹部放射線学会は肝・胆・膵から婦人科領域まで幅広く、後期研修医の自分にとっては勉強になることばかりでした。
英語によるセッションもありましたが、質疑応答まで全部英語でリスニング能力のない自分には過酷で、英語の勉強をしなければいけないという気持ちが芽生えました。笑
高田先生のポスター発表もあり、華麗な発表や応答は見習いたいものだなぁと感じました。
旭川は真夏日だったようで、思ったより暑かったですが、学会会場でアイスが食べ放題であったことが何より嬉しかったです。
そして、せっかくの北海道ということで、堀越先生との夕食で海鮮、じゃがバター、塩辛などをいただました。特に殻付きうには皿の上でうにの棘が動いていて、さすが北海道と言わざるをえないクオリティーでした。来年は鎌倉で開催されるとのことで、しらす丼を食べに是非参加したいと思っています。
そして、この場を借りて、私を腹部放射線学会に誘っていただいた堀越先生には厚くお礼を申し上げます。
(後期研修医 阿久津)
2017年06月10日
6月7日、千葉放射線画像診断研究会(通称、幕張カンファ) に参加してきました。
1,2か月に一回(?) 千葉県の放射線科医が集まって教育的なケース提示を通じて勉強し ています。
今回は滑膜肉腫、アレルギー性真菌性副鼻腔炎、chronic expanding hematoma、血腫を伴う肝嚢胞、肺・肝・脾・ 筋サルコイドーシスの症例が提示されました。
画像は非特異的で経過が長く悪性っぽく見えないけど、 常に悪性を考えないといけない滑膜肉腫、 腫瘍との鑑別を要する非腫瘍性疾患、 全身に病変を呈したサルコイドーシスということで僕のようなビギ ナー放射線科医には非常に勉強になりました。
千葉大の僕も今回初めてプレゼンターの一人として症例を提示しました。症例提示を通じて様々なことを勉強させていただき大変ためになりました。
勉強会の後は豪華(?)な食事をいただきながらの交流会( 写真は交流会の様子です)。 ここは顔を売るチャンスということで、 他のプレゼンターの先生方や著名な先生方とお話してきました。 やはり狭い世界なのでお互い仲間という感覚が心地よくあっという間に解散の時間となってしまいました。
2017年05月30日
放射線科医局説明会
~画像から一人ひとりの人生ソウゾウする~
日時 7月8日(土) 17:00
場所 病院西棟 3F セミナー室1 (ガーネットホール隣)
懇親会 同日 19:30
場所は後日、再度、連絡します
説明会当日は、主に若手・女性医師のモデルケースを提示しながら、放射線科について解説し疑問にお答えします。
実習や研修病院の研修だけでは見えてこない放射線科の実像を、実在の放射線科医とともに知ってみませんか。
気楽にお食事しながらお話しする場も設けています。懇親会だけでも気軽に参加して下さい。
漠然とした興味での参加も大歓迎です。
参加ご希望の方は、なるべく7月3日(月)までにご連絡をお願いします。
放射線科 堀越 琢郎、羽柴 淳
chiba-inquiry(ここにアットマーク)radiology.sakura.ne.jp
もちろん当日での参加も歓迎します。
2017年05月29日
新緑が美しい、初夏の奈良で開催された小線源部会(5月26日-27日)に参加いたしました。岩井先生は「IGBT治療計画におけるhigh risk CTV設定について CTとMRIの比較検討」について発表しました。興味深いテーマで素晴らしい発表だったと、非常に高い評価でした。
私は、シンポジウムで「子宮頸癌に対するMRI/CT based Image guided brachytherapyの初期経験」について発表いたしました。初シンポジストで大変緊張いたしました。若手でもこのような貴重なチャンスを多く経験できるのが小線源部会の特徴です。
懇親会では同門会長であり、小線源部会長でもある伊丹先生や同門の戸板孝文先生を始め、多くのエキスパートから各地で活躍している若手の先生まで色々な方とお話させていただきました。
翌日は、いつも色々なことを教えていただいている他施設の女性医師の方々が東大寺観光に行かれるということで、ご一緒させていただきました。
多くのことを学び、臨床への活力を得ました。(渡辺未歩)
2017年05月24日
2017年5月18日~20日に岡山で行われた第46回日本IVR学会総会に参加しました。
今年から入局し、IVRの事は右も左も分からない私でしたが、御高名な先生方のお話はとても勉強になりました。本学会には窪田先生、土屋先生がデジタルポスターで参加されていました。
二日目の夜には岩田先生、雜賀先生、雜賀先生の大学の同期の先生、窪田先生、土屋先生と串揚げをいただきました。IVRは、画像診断の中で、直接治療介入するため、患者さんに対しての貢献度も高く、やりがいのある魅力的な分野であると改めて思いました。今後もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いします。
最終日には、宇喜多直家によって築城された岡山城と日本三名園である岡山後楽園を観光し、岡山の魅力を全力で感じることができました。(阿久津)