小児病棟は、4人部屋が8室、個室が20室からなる病棟です。病棟の壁面には、みなみまちのなかまたちが描かれ、とても明るい雰囲気です。病棟の中心には、おもちゃやピアノが置いてある、プレイルームもあります。医師は約30名、看護師は約40名をはじめ多くの医療スタッフが力を合わせて、患者さんの病気を治療しています。
快適な入院生活が送れるようにスタッフ一同心がけています。
平成28年4月、約1年間の工事期間を経て、みなみ棟1階にNICU9床・GCU18床、計27床の新生児集中治療に特化した病棟が完成し、日本周産期・新生児医学会認定新生児専門医研修のための指定研修施設に認定されました。現在、専従の新生児科医5名、看護師・看護助手・病棟事務など約45名体制で稼働を始めています。開所当初は15床、5月に18床、6月に21床、そして7月から27床full openとなりました。当院の周産母性科は診断・治療を含め県内随一の胎児管理を行っていますので、県内各地域から胎児異常を疑われ・診断された妊婦さんが紹介されてきます。そのため従来から新生児外科疾患や先天性心疾患を有する児の入院が多く、県内他施設に比し低出生体重児の入院数が少ないのが現状です。それは、今までNICU病床数が少なかったために千葉大学での治療が適している症例を選択的に収容していたことも要因ではあります。今後は、超低出生体重児(出生体重1000g未満)を含めた早産児の入院数も増やしていき、さらには院外出生の病的新生児の入院依頼にもこれまで以上に対応できるようになります。そうすれば新生児センターとしてより成熟した形態となり、学生や研修医の方へのimpactも大きくなることと思います。看護スタッフも小さな赤ちゃんへの看護を日々勉強しつつ、24時間体制で行っています。その他、病棟には理学療法士や院内保育士も訪れ、赤ちゃんやご家族により良い環境をご提供できるようにと考えています。
診療面では大学病院としての特長を活かした新生児医療も展開して行きたいと思います。小児科の他の専門グループとの連携に加えて、小児外科はもちろん、千葉県こども病院と連携しつつ、心臓血管外科・脳神経外科など他部門との協働が必要な児への対応、さらにフォローアップの面でも、こどものこころ診療部の協力を得ながらシステムを構築していきたいと考えています。現在、全国の中でも新生児科医数の少ない千葉県において、千葉大学病院に魅力的な新生児医療チームを作ることで10年後、千葉県の新生児科医数が日本一多くなることを目標に毎日医学生や研修医の方を病棟に迎えています。
小児病棟では、それぞれの季節ごとにイベントを開催しています。
他にも不定期に人形劇や絵本の読み聞かせなど、入院している子どもたちが楽しめる催しを企画しています。
入院する小学生・中学生・高校生に対して、入院治療しながら安心して教育が受けられるよう、訪問学級を設置しています。
【教育の内容】
小・中学校と高等学校の教育課程を実施しています。医師の診断や治療の状態によって、学習時間や学習場所(病院内の教室や病室)が決められ、一人ひとりの実情に合わせて柔軟に対応しています。
【学習の時間】
1対1の指導を基本とし、120分の授業を一週間に3回実施しています。
訪問学級の入級についてのお問い合わせやご質問がありましたら、お気軽にご相談ください。
訪問学級「あしたば教室」(内線6597)
または、千葉県立仁戸名特別支援学校 TEL:043(264)5400
現在、小児病棟では3名の保育士が活躍しています。
【病棟保育士の役割】
子どもの成長にとって「遊び」は、とても重要です。専門的知識をもつ保育士により、子どもの病状に合わせた遊びが提供されることで、入院という制限された環境の下でも、社会性の発達や、自立の基礎を培うことが期待されます。
【活動内容】
保育士たちは、定期的に、工作、お絵かき、ゲームなどの集団遊びをプレイルームで行っています。参加できない子どもには、ベッドサイドでの遊びを提供しています。
また、七夕会、クリスマス会など季節のイベントも開催しています。子どもたちはイベントをとても楽しみにしていて、参加することを目標に治療を頑張っています。
また病棟内では、壁面に季節のかわいい装飾をして、外に遊びに行けない子どもでも季節を感じられるようにしています。
病気と闘う子どもたちが、「遊び」を通し、笑顔になることで、回復力が高まると言われています。笑顔で遊ぶ子どもたちを見て、付き添っているお母さんたちも大変喜んでいます。毎日笑顔でいっぱいの病棟を目指しています。