千葉大学大学院医学研究院
脳神経外科学
千葉大学病院
脳神経外科
2024年 11月 19日
頭蓋咽頭腫の治療を受けた患者さんへ
( 生命科学・医学系研究に関する情報 )
当院では、以下の生命科学・医学系研究を実施しております。生命科学・医学系研究とは、従来の臨床研究、疫学研究、ヒトゲノム・遺伝子解析研究を含み、人を対象として国民の健康の保持増進、患者さんの傷病からの回復、生活の質の向上に資する知識を得る等を目的とする研究のことです。この研究は、通常の診療で得られた過去の診療記録等をまとめる研究です。このような研究は、文部科学省・厚生労働省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究について詳しくお知りになりたい時や、研究への参加を希望されない場合は下記の「お問い合わせ先」へご連絡ください。
【研究課題名】
頭蓋咽頭腫における髄液遺伝子診断に関する研究
【研究の目的】
頭蓋咽頭腫の一亜型である乳頭型は、その原因遺伝子変異がBRAF V600Eであることが知られています。すでに、BRAF阻害薬による薬物療法の効果が多数報告されていますが、BRAF遺伝子変異のある頭蓋咽頭腫は全体の約2割にとどまります。頭蓋咽頭腫の摘出術は難易度が高く、術前に遺伝子変異を診断し、術前薬物療法を行うことで、手術効果を高めることが期待されていますが、これまで、術前にBRAF遺伝子変異を同定できた報告はほとんどありません。本研究では、手術前や手術中に髄液を採取する機会のあった頭蓋咽頭腫の患者様の髄液を調べ、頭蓋咽頭腫に特徴的な遺伝子変異を髄液から検出できないかを調べます。また、ネガティブコントロール群として、頭蓋咽頭腫以外の脳神経外科疾患の患者様で、髄液を採取する機会があった患者様も対象といたします。
【研究の方法】
採取した髄液からDNAを抽出し、そこから遺伝子変異の有無を調べます。その後、手術となった場合には、血液検査の際に得られる血液と、手術の際に摘出する腫瘍検体、嚢胞内容液からもDNAを抽出します。
鹿児島大学ではリアルタイムPCR、共同研究機関の九州大学ではデジタルPCRで遺伝子解析を行います。
【研究期間】
研究実施許可日 ~ 2027年3月31日
【対象となる患者さん】
2022年1月1日から2026年12月31日までに、全国の脳神経外科施設で頭蓋咽頭腫と診断され、臨床目的で手術前や手術中に髄液が採取された受けた患者さんを対象にしています。加えて、先行研究(220209疫:2023年5月8日 疫学研究等倫理委員会承認)において、試料・情報の二次利用も含めて同意を得た患者さんも対象にしています。ネガティブコントロール群として、頭蓋咽頭腫以外の脳神経外科疾患の患者様で、髄液を採取する機会があった患者様も対象といたします。
【試料や診療録(カルテ)から利用する情報】
手術前や手術中に採取された髄液を研究に使用します。また、患者さんの年齢・性別・病理所見などの臨床情報を収集します。手術となった場合には、血液検査の際に得られる血液と、手術の際に摘出する腫瘍検体、嚢胞内容液からもDNAを抽出します。
管理者:鹿児島大学病院 脳・神経センター 脳神経外科
講師 藤尾 信吾
【試料・情報の提供を行う機関の名称及びその長の氏名】
山口大学医学部附属病院 松永和人
九州大学病院 中村雅史
産業医科大学 山本淳考
福岡大学病院 岩崎明憲
久留米大学病院 野村政壽
大分大学医学部附属病院 三股浩光
佐賀大学病院 兒玉浩明
長崎大学病院 中尾一彦
熊本大学病院 尾池雄一
宮崎大学医学部附属病院 帖佐悦男
獨協医科大学 麻生好正
日本医科大学武蔵小杉病 谷合信彦
虎の門病院 門脇 孝
筑波大学附属病院 原 晃
大阪大学医学部附属病院 竹原 徹郎
千葉大学医学部附属病院 大鳥精司
広島大学病院 工藤美樹
順天堂大学医学部附属順天堂医院 近藤聡英
東京女子医科大学 川俣貴一
大阪公立大学大学院医学研究科 河田則文
鳥取大学 武中 篤
愛媛大学医学部附属病院 杉山 隆
国際医療福祉大学 山田芳嗣
森山記念病院 松尾成吾
群馬大学大学院医学系研究科 大宅宗一
日本医科大学付属病院 汲田伸一郎
帝京大学医学部 川村雅文
昭和大学医学部 相良 博典
岡山大学病院 前田嘉信
金沢大学附属病院 吉崎智一
新潟大学脳研究所 小野寺 理
東京慈恵会医科大学 村山雄一
日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 佐藤公治
浜松医科大学 今野弘之
名古屋大学医学部附属病院 齋藤竜太
金沢医科大学 宮澤克人
琉球大学病院 大屋 祐輔
【研究組織】
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。
鹿児島大学病院 脳・神経センター 脳神経外科
講師 藤尾 信吾
鹿児島大学病院以外の医療機関は共同研究機関として参加し、参加施設は下記の通りです。
共同研究機関
山口大学医学部附属病院 脳神経外科 助教 杉本至健
九州大学病院 脳神経外科 講師 空閑太亮
産業医科大学 脳神経外科 准教授 中野良昭
福岡大学病院 脳神経外科 教授 安部 洋
久留米大学病院 脳神経外科 准教授 坂田清彦
大分大学医学部附属病院 脳神経外科学講座 准教授 秦 暢宏
佐賀大学病院 脳神経外科 教授 阿部竜也
長崎大学病院 脳神経外科 教授 松尾孝之
熊本大学病院 脳神経外科 講師 篠島直樹
宮崎大学医学部附属病院 脳神経外科 講師 山下真治
獨協医科大学 脳神経外科 主任教授 阿久津博義
日本医科大学武蔵小杉病院 脳神経外科 病院教授 田原重志
虎の門病院 間脳下垂体外科 部長 西岡 宏
筑波大学附属病院 脳神経外科 病院講師 木野弘善
大阪大学大学院医学系研究科 脳神経外科 准教授 押野 悟
千葉大学医学部附属病院 脳神経外科 講師 堀口健太郎
広島大学病院 脳神経外科 講師 木下康之
順天堂大学医学部附属順天堂医院 脳神経外科 助教 寺本紳一郎
東京女子医科大学 脳神経外科 講師 天野耕作
大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経外科 教授 後藤剛夫
鳥取大学 脳神経外科 教授 黒﨑雅道
愛媛大学医学部附属病院 脳神経外科 教授 國枝武治
国際医療福祉大学 脳神経外科 教授 大山健一
森山記念病院 間脳下垂体センター長 山田正三
群馬大学大学院医学系研究科 脳神経外科学 助教 山口 玲
日本医科大学付属病院 脳神経外科 大学院教授 村井保夫
帝京大学医学部 脳神経外科学講座 主任教授 辛 正廣
昭和大学医学部 脳神経外科 准教授 谷岡大輔
岡山大学病院 脳神経外科 教授 田中將太
金沢大学附属病院 脳神経外科 助教 笹川泰生
新潟大学脳研究所 脳神経外科 教授 大石 誠
東京慈恵会医科大学 脳神経外科 准教授 石井雄道
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 脳神経外科 部長 永谷哲也
浜松医科大学 脳神経外科 講師 小泉慎一郎
名古屋大学医学部附属病院 脳神経外科 病院講師 竹内和人
金沢医科大学 脳神経外科 教授 林 康彦
琉球大学病院 脳神経外科 教授 浜崎 禎
【当院の研究責任者】
千葉大学医学部附属病院
脳神経外科 診療准教授 堀口健太郎
【試料・情報の管理責任者】
所属 氏名
千葉大学医学部附属病院 大鳥精司
【個人情報の取り扱いについて】
研究で使用する診療情報は、患者さんの氏名や生年月日などの個人情報は、特定の個人を識別することができないように加工します。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その際も患者さんを特定できる情報は使用しません。
【研究の資金源等、関係機関との関係について】
この研究は、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科脳神経外科学分野の研究費(使途特定寄附金)で実施します。この研究は、研究者が独自に計画し、実施します。企業等の第三者機関からこの研究のための資金提供や労務提供は受けていませんので、利害の衝突は発生しません。
【参加を希望しない患者さんへ】
この研究に参加を希望されない場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。あなたに関するデータを削除します。ただし、学術発表などすでに公開された後のデータなど、患者さんまたはご家族からの撤回の内容に従った措置を講じることが困難となる場合があります。
【問い合わせ先】
〒260-8670
千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1
千葉大学医学部附属病院 脳神経外科
役職 診療准教授 氏名 堀口 健太郎
電話 043-226-2158 FAX 043-226-2159