研究グループ

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神経免疫疾患

研究紹介

1. Guillain-Barré症候群(GBS)グループ

1)GBS・慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の病態の解明をめざし電気生理学的アプローチを中心とした研究をしています。電気生理所見と臨床・検査所見との対応を中心に報告を重ねてきましたが、今後とも継続して研究を進めて行きます。

2)患者検体を用いた基礎研究を同時に行っています。プロテオミクスの手法を用いたGBS・CIDPにおける新規自己抗原の解明や、CIDPの病型分類と血清中サイトカインとの対応、CIDPにおける血清中の軸索阻害因子の解析などを行ってきましたが、今後とも臨床に根差した臨床に還元できる基礎研究を目指していきます。

2. 多発性硬化症(MS)グループ

 MS、視神経脊髄炎(NMO)を中心とした研究を行っています。内容としては

1)MS・NMOの臨床・疫学的研究:特にMSとの対比においてNMOの臨床・疫学的特徴を明らかにしてきました。引き続き明らかにして行きたいと考えています。

2)MS及びNMOの再発・診断マーカーの探索:早期に再発予知や診断ができれば早期治療に結びつき予後を改善できると考えています。

3)MS・NMOと感染症に関する研究:感染症と疾患の関連は医学における永遠のテーマと考えています。

4)サイトカインなどの免疫学的指標に関する検討。

5)これらを通してMS・NMOの病態解明、ひいては新規治療法の開発を目指して研究を続けています。

3. 重症筋無力症(MG)グループ

 重症筋無力症の免疫学的異常の背景は多様であり、個々の患者毎にその治療方針を検討する必要があります。高齢発症・眼筋型などの臨床的特徴に合わせた治療戦略や抗アセチルコリン受容体抗体・抗MuSK抗体などの免疫学的背景に着目しての病態解析と治療戦略の構築が必要です。患者さんのADL/QOLを保つためには、患者背景を踏まえること、病初期の症状不安定さをコントロールすること、長期的な症状改善を目指すこと、そして治療に伴うリスク・副作用による患者不利益の軽減も重要な課題として捉えることが必要です。病態生理・免疫学的背景・遺伝学的背景などの解析も進めてMG治療の発展に寄与し適切な治療を提供することを理念としています。