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メッセージ

文部科学省 卓越大学院プログラム
千葉大学  革新医療創生CHIBA卓越大学院 プログラム

千葉大学長 横手 幸太郎

千葉大学は、「つねに、より高きものをめざして」の理念のもと、最高学府にふさわしい優れた学問を学修する中で、高い知性と豊かな人間性を育み、グローバル社会で活躍できるリーダーの育成を進めています。さらに、2023年に採択された「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」により、免疫学・ワクチン学研究、予防医学研究等の本学の強みを戦略的に強化し、成果の社会実装に繋げるとともに、学内の幅広い分野への横展開を図っています。また、2024年度に情報・データサイエンス学府を設置し、文理の各領域を超えビッグデータや人工知能を扱える新しい人材育成にも取り組んでいます。

同時に、医療系の大学院と医学部附属病院、災害治療学研究所などの多くの研究施設が集結する亥鼻キャンパスにおいて、医療分野でのグローバルリーダーの育成を精力的に行ってきました。2012年度に開始した博士課程教育リーディングプログラム「免疫システム調節治療学推進リーダー養成プログラム」では、世界を先導する創造的な治療学研究者を育成しています。2022年には日本医療研究開発機構「ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業」の「未来粘膜ワクチン研究開発シナジー拠点」に採択され、有効で安全・安心な粘膜ワクチンを開発しています。これらの実績を基に、米国のカリフォルニア大学サンディエゴ校(UC San Diego)を含む海外の一流大学と包括的連携協定を締結し、外国人のクロスアポイントメント教員も研究と博士人材の育成に参画しています。

世界の医療は最先端技術の急速な進歩によりパラダイムシフトを迎え、超高齢社会の日本において、人材育成が喫緊の課題となっています。そこで本革新医療創生CHIBA卓越大学院プログラムでは、これまで博士課程教育リーディングプログラム等で培ってきた治療学研究者育成基盤の上にクラスター制CHIBA教育システムを構築し、本学の治療学人工知能(AI)研究センターを活用することにより、新たな「医学の知」の創出者、革新的治療薬や治療法を開発するイノベーター、医療格差等の社会の歪みを正すリーダーの育成を目指します。

この新しいクラスター制CHIBA教育システムでは、俯瞰力や独創力、実践力を養う革新医療創生演習において、研究科の枠を越えた教員で組織された6つの教育研究クラスターを設置し、2クラスター以上を学修することで海外ダブルメジャー相当の博士人材を育成するとともに、世界トップ研究機関等と連携した教育プログラムを提供します。本プログラム修了生が、医学の新知見を創出する能力や医療イノベーションを創発する能力ばかりでなく、主体的に自ら切磋琢磨して、多角的な視点、柔軟な思考、高い倫理観、イノベーションマインド、失敗を恐れないスピリッツとレジリエンスを有し世界の医療を先導する人材になることを期待しています。

千葉大学は、本卓越大学院の一層の機能強化に向けた教育研究環境の重点整備や必要な資源の戦略的配分を継続的かつ最大限行って参ります。関係各位におかれましても絶大なるご支援を切にお願い申し上げます。


革新医療創生CHIBA卓越大学院プログラムの開始にあたって

プログラム責任者、理事 中谷 晴昭

千葉大学は、第3期中期目標期間から「海外大学と伍して全学的に卓越した教育・研究・社会実装を推進する取り組みを中核とする国立大学」、すなわち第3群に分類される国立大学法人に指定され、精力的に機能強化に取り組んで参りました。本学の医療関連の大学院教育においては、古くは21世紀COEプログラムの採択に始まり、グローバルCOEプログラム、そして博士課程教育リーディング(LGS)プログラムが採択され、継続的に大学院教育の充実が図られてきました。これらの実績を基盤として、令和元年度に「革新医療創生CHIBA卓越大学院」が採択され、いよいよこのプログラムを開始することになります。
日本を含む先進諸国においては、がん治療、再生医療、ゲノム医療、AIを用いた診断・治療の進歩等、目覚ましい医療の進歩によって長寿社会となっておりますが、その一方で医療費の高騰や医療格差を招くなど、多くの課題も出てきています。これらの課題を解決しながら、サステイナブルな健康社会を維持していくためには、様々な分野にまたがる「医学の知」を結集し、安全かつ有効な新たな治療法の開発や疾病の予防につながるイノベーションの創出が不可欠となります。

本プログラムでは、国内外の一流研究機関および国内企業と連携し、「クラスター制CHIBA教育システム」を構築して、様々なクラスターに所属する教員の協力の上に、「俯瞰力、柔軟な思考、挑戦する意欲、レジリエンスそしてイノベーションマインドを持って革新医療創生に取り組む人材」を養成することを目標としております。このクラスター制CHIBA教育システムには6つのクラスターが存在し、学内の多くの部局の教員ばかりでなく、国内外26企業、3政府機関、海外21機関の優れた客員教員が、機動的かつ柔軟に、様々なバックグラウンドを持つトップクラスの大学院生の教育指導に携わります。このプログラムに参加した学生は複数のクラスターで主専攻、サブ専攻を学修し、革新医療創生国際コースではダブルディグリーの取得も可能となります。

意欲ある学生は、是非「革新医療創生CHIBA卓越大学院」に参加し、将来は国内外において革新的医療を創出し、牽引するリーダーになって頂きたいと思っております。本学も責任をもってこの卓越大学院プログラムの成功を目指して努力いたす所存ですので、関係する皆様のご支援、ご協力を切にお願い申し上げます。


幸福な人生100年時代へ革新医療創生イノベーターを育成

プログラムコーディネーター、副学長 斎藤 哲一郎

2019年からの新型コロナウイルス感染拡大は、人類の各人がグローバルに繋がった存在であること、そして医療や医学の研究がいかに大切であるかを改めて示しています。短期間で作製に成功したRNAワクチンも、地道な基礎研究の成果の賜です。この世界的な危機に加え、我が国は超高齢社会の中で多くの問題を抱えており、幸福でサステイナブルな人生100年時代を築くには、革新的な医療を実現できる人材が強く求められています。 

千葉大学は、食道癌手術を開発した中山恒明博士や免疫学を発展させた多田富雄博士をはじめ世界の医療と医学に大きく貢献する人材を多数輩出してきました。この人材養成の伝統に立脚し、2020年に教育を開始した本卓越大学院では、新たな「医学の知(独創的な知識や技術)」を創出する卓越研究者、その知を活かし、より安全で有効な全く新しい治療薬や治療法へ導くイノベーター、AI 等を駆使し様々なアプローチで社会の歪みを正すリーダーを育成することを目的としています。 

そのために、千葉大学とともに、理化学研究所等の国内3研究機関や8企業、UC San Diego等の海外4大学と連携した国際協働、海外21機関からなるグローバル教育体制CITIP、26企業等の産官学横断教育体制CITICOを組織し、世界最高水準の教育力と研究力を結集した人材交流と共同研究のハブとしてプログラムを実施しています。 

プログラムの学生は、主体的に学修・研究することが求められ、各界のリーダーが講演する科目の「卓越教養特論」、海外の大学やWHO等で研修する「革新医療創生実習」などを自ら企画し実施しています。研究では、少なくとも2つの分野で成果を挙げ、ダブルメジャーの能力を有することが修了要件です。国際コースでは、UC San Diegoなどの海外連携大学でも博士号を取得し、ダブルディグリー授与者となります。経済的な支援も充実しています。様々な分野の意欲的な学生の皆さんの参加を心より歓迎いたします。