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「第3回 産婦人科診療レベルアップセミナー」のご報告

2009/05/28

 このたび、千葉大学産婦人科(婦人科・周産期母性科)では、初期・後期臨床研修医を対象に、研修プログラム内では充足できない課題を徹底学習してもらうため、「臨床研修医のための産婦人科診療実践セミナー(レベルアップセミナー)」を定期的に開催することになりました。
 第3回の今回は、前回好評であった「胎児心拍数モニタリング」を再びテーマに選びました。この技法によって産科の近代化は進み多くの胎児が救われました。しかし一方で、子宮の中の出来事が手に取るようにわかるという誤解も生じています。参加者が、このような胎児心拍数モニタリングがもたらす豊富な情報と払拭できない限界を十分に理解するとともに、実際の心拍図を多数用いて各症例から直接学習することを意図し企画しました。今回はテレビ会議システムを使った多元中継(遠隔の病院との合同セミナー)も取り入れ、内容はさらにグレードアップしました。
 計16名の初期研修医(1年6名、2年10名)が参加してくれて、モニタリングについてレクチャーを聴いた後、スモールグループで実際例の検討を行いました。これには1年目の後期研修医がアドバイザーとして参加し、最後に検討結果を各グループが発表し全体で討論しました。また、テレビ会議システムを使って君津中央病院から症例呈示がありましたが、期待していた以上に画像が鮮明で音声もはっきりしていて、スムーズなディスカッションが行えました。かなりハードなスケジュールでしたが、全員が熱心に課題に取り組んでくれて大変充実したセミナーとなりました。
 以下に当日のプログラムを紹介します。

日 時 平成21年5月17日(日)10時から16時まで
会 場 千葉大学医学部附属病院3階第2講堂
テーマ 「胎児心拍数モニタリングの読み方-基礎から応用まで-」

プログラム

10:00-10:05 開会・オリエンテーション
 長田 久夫(千葉大学周産期母性科)

<第1部> 「千葉大学婦人科/周産期母性科における最近のトピックス」

10:05-10:25

1. 「新しい教育手法の導入」

産科救命救急法Advanced Life Support in Obstetrics(ALSO)
超音波トレーニングシミュレーター(UltraSim)
 長田 久夫(千葉大学周産期母性科)

10:25-10:45

2. 「大学病院における“30分ルール”への挑戦」

(緊急帝王切開のgrade分類)
 鶴岡 信栄(千葉大学周産期母性科)

<第2部> 「胎児心拍数モニタリングの読み方-基礎から応用まで-」

10:45-12:00

3.「胎児心拍モニタリングの読み方<解説>前半」
 生水 真紀夫(千葉大学産婦人科)

12:00-13:00 昼食 職員食堂にてお弁当
13:00-13:50

4.「胎児心拍モニタリングの読み方<解説>後半」
 生水 真紀夫(千葉大学産婦人科)

13:50-14:40 講義:講義用スライドによる講義

14:40-14:50

5.「スモールグループで実際例の検討」
アシスタント:
 今泉 あすか(千葉大学産婦人科後期研修医)
 木嶋 由理子(千葉大学産婦人科後期研修医)
 宮西 香里(千葉大学産婦人科後期研修医)
 山縣 麻衣(千葉市立海浜病院後期研修医)

14:50-15:55

休憩
ひがし棟2階カンファレンスルームに移動

14:50-15:55

6.「検討結果の発表・全体討論」
(テレビ会議にて君津中央病院後期研修医の河原井麗正医師も参加)

15:55-16:00

総括・閉会
 生水 真紀夫(千葉大学産婦人科)

16:00- 情報交換会(ひがし棟11階展望レストランにて)