千葉大学大学院医学薬学府は、2001年に全国初の医学と薬学が融合した大学院教育組織として設置されました。亥鼻キャンパスは、医学部・薬学部・看護学部・真菌医学研究センター・医学部附属病院など、医療系の教育・研究施設が集積した医学薬学の大学院教育として、時代の最先端をゆく理想的なキャンパスとなっています。さらに2023年5月には災害治療学研究棟が竣工し、設置目的である全人的視野に立った医療従事者、医学・薬学両方の知識を持った専門家、先端的生命健康科学に精通する研究者等の養成をより一層加速させる環境が整ってまいりました。
大学院医学薬学府は修士課程 (医科学専攻と総合薬品科学専攻)、4年博士課程 (先端医学薬学専攻と予防医学専攻) 及び後期3年博士課程 (先端創薬科学専攻) を設けています。医学研究院と薬学研究院との緊密な連携の下、理化学研究所、放射線医学総合研究所、千葉県がんセンター、産業技術総合研究所、かずさDNA研究所、国立環境研究所、医薬品医療機器総合機構 (PMDA)、武田薬品工業株式会社との連携講座から優れた教授陣を迎え、次世代を担う人材の育成に当たっています。さらに、文部科学省支援事業である卓越大学院プログラム:革新医療創生CHIBA卓越大学院、科学技術振興機構(JST)の次世代研究者挑戦的研究プログラム:全方位・挑戦的融合イノベーター博士人材養成プロジェクトにより、優秀な博士課程の学生に生活費相当額と研究費の支給をはじめとした支援を行い、学修・研究活動に専念できる環境を整えています。また、大学院の秋入学制度や海外協定校とのダブルディグリー/デュアルディグリー制度の拡充により、多様なグローバル人材の育成に力を入れています。
千葉大学亥鼻キャンパス高機能化構想を実現すべく、次世代対応型医療人の育成と「治療学」拠点創成のため、千葉大学未来医療教育研究機構が設置されています。学長のリーダーシップの下、医学・薬学・看護・附属病院が横断的に連携し、未来医療教育研究センター、再生治療学研究センター、予防医学センター、真菌医学研究センター、災害治療学研究所、植物分子科学研究センター、健康疾患オミクスセンター、法医学教育研究センター、クリニカル・スキルズ・センター、こどものこころの発達教育研究センター、バイオメディカル研究センター、社会精神保健教育研究センター、超高齢社会研究センター、国際粘膜免疫・アレルギー治療学研究センター、治療学人工知能(AI)研究センター、専門職連携教育研究センターとともに、産学官連携を推進し、革新的な治療薬や治療法の研究開発、「治療学」の研究者や医療従事者の育成を進めています。臨床研究中核病院に指定された附属病院では臨床試験実施体制も整っており、「診断学」と「治療学」、「予防学」の3本柱を基に、全人的視野に立つ医療従事者、医学と薬学両方の高度な専門性を持つ専門家、先端的生命健康科学の研究者等の養成に邁進してまいります。
大学院医学薬学府では、多岐にわたる分野と協働する学際的研究や融合研究も推進しており、医学部と薬学部だけでなく、様々な出身学部や国籍のバックグランドを持つ人材を求めています。革新的融合研究に挑戦する意欲的な学生の皆様を、心から歓迎します。
医学薬学府長
伊藤 素行