千葉大学大学院医学研究院
救急集中治療医学
千葉大学病院
救急科・集中治療部
2016年6月7日
2016年5月27日,28日,千葉大学医学部クリニカルアナトミーラボにおいて,米国外科学会認定ASSET (Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma) コースを,本邦で初めて開催しました.
本コースの開発者であるDr. Mark W. Bowyer (Professor, Uniformed Services University of the Health Sciences, Walter Reed National Military Medical Center, USA) が来日され,2日間で計20人の受講生に対して,熱い指導をして頂きました.
また,Los Angeles County +University of Southern California Medical Centerで外傷外科医として活躍されているDr. Kazuhide Matsushima にも,親身に指導して頂きました.
受講生は,頚部・胸部・腹部・四肢における致死的外傷に迅速に対処するための外科手技を,症例シナリオの中で実践し,手技のコツを習得しました.今回の受講生は全員,経験を積んだ外科医・救急医でしたが,満足度は非常に高い結果となりました.
27日夜に行った懇親会では,Dr. Bowyer, Dr. Matsushimaを含むインストラクターと受講生で,外傷の話ばかりでなく,色々な話題で楽しく盛り上がりました.
次回以降の開催は未定ですが,決定し次第,掲載致します.
2016年1月17日
当日は症例検討,パネルディスカッション,教育講演の3部構成で開催され,消防関係者や他施設の医療関係者を含め200人以上の方にお集まりいただきました.
症例検討では当院に搬送された意識障害やショックの患者さんの現場での評価や介入の妥当性について救急隊員,当科医師からプレゼンテーションの後,フロアとの質疑応答が行われました.
パネルディスカッションでは「災害時における消防と医療の連携~さらなる連携強化を目指して~」と題して,先日の常総市の水害や東日本大震災へのDMAT及び緊急消防援助隊の派遣経験を踏まえて,今後のDMATを初めとする医療側と緊急消防援助隊などの消防組織とのより緊密な連携の課題について話し合われました.その中で,県庁の調整本部レベルでのお互いの活動の理解と連携は徐々にとれつつあるものの,医療圏,市町村レベルの実働部隊の活動内容の相互理解や連絡調整に改善の余地があることが改めて認識されました.
教育講演では当科OBで消防庁 救急専門官の寺谷先生に「救急に関する最近の動向
~災害時の消防×医療連携、消防庁の動き~」と題して救急搬送の増加とそれに対する救急行政の動向の他,消防の災害対応と今後の展望について,想定される各種災害に対する最新の計画などを踏まえた講演をしていただきました.
当科では今後もこのような検討会や各種活動を通して消防との相互理解と連携を深めてまいります.