診療実績

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千葉大学医学部附属病院 救急科・集中治療部は救急科と集中治療部の2つの中央診療部門の診療業務を担当しています.

救急科について

救急科の臨床

当院の救急車搬送数は年間約5000台です.救急科は2次救急から重症で救命処置を要する3次救急の診療(※)を行なっております.また院内急変に対してもMedical Emergency Team(MET)として迅速に対応しております.

2021年1月に新中央診療棟が完成し、新たな救命センターを設立しました.救急外来スペースが大幅に拡充され、CTなどの画像撮影や手術などの対応が迅速に行えるようになりました.また、救命センターには8床の救命ICUが備えられており、年間1000名程度の患者が入室し、その治療を救急科が担当しております.

*2022年度実績

(院外心肺停止446例、重症外傷55例、敗血症127例、急性冠症候群119例、etc)

 

プレホスピタル事業

また,我々は救急車で病院に到着するまでの病院前救護の充実にも力を注いでいます.例えば,千葉市消防局指令センターから現場救急隊の方に指導や助言をする業務を行ったり,周辺地域の消防学校の救急隊員の教育を行ったりしています.また 千葉市内では千葉市消防局と連携し千葉市防災ヘリコプターによる救急現場への医師の派遣事業(千葉市防災ヘリドクターピックアップ事業)を行い,千葉県全体のドクターヘリ事業にも協力しています.

 

教育体制

救急科は,日本救急医学会指導医指定施設,専門医指導施設であり,所属する全ての医師が,救急専門医資格を既に持っているか,あるいはこれからの取得を目指しており,これらの病院内外における救急業務に満遍なく従事しています.

 

一般の皆様へのお願い

当院は,近隣医療機関や救急隊などから依頼のあった救命処置を有する最重症患者様を,患者様が治療を受けるために必要な入院ベッドがある限り,受け入れるよう努力しています.しかし,数多くの入院を待っていらっしゃる患者様がおります現状から,上記以外の救命処置を即座に必要としない軽症の救急患者様につきましては,原則として夜間救急初期診療部(市立海浜病院内)や休日救急診療所(千葉市総合保健医療センター内)や千葉市の定める一次・二次輪番病院などへの受診をお願いしております.ご理解,ご協力の程よろしくお願いいたします.

 

集中治療部について

主な診療内容

当院の集中治療部では,専任のスタッフが24時間体制で集中治療室(ICU)での重症患者様の治療にあたっています. 当院の集中治療部は救命処置を要する重症救急患者様,大きな手術後の患者様,院内で発生した重症患者様,他の医療機関から紹介された重症患者様など,内科/外科,成人/小児,院内/院外を問わず,多岐にわたる重症な患者様を治療しております. 2021年1月に新たに中央診療棟6Fに18床のICU開設、2023年9月に2床増床し、現在20床で運用しています。大幅に拡充されたスペースで国内でも屈指のハイレベルな診療を行なっております.

※2023年度実績
(ICU入室者数 800名、ECMO 36例、人工呼吸器 519例、血液浄化数90例、etc)

 

一般の皆様へのお願い

集中治療部では定期的な外来診療は行っておりません.救急外来が救急科・集中治療部としての外来です.千葉大学医学部附属病院以外の病院からの重症患者様の診療依頼は24時間いつでも受け付けており,患者様もしくはそのご家族が当院での集中治療を希望する場合は,入院治療を行っている主治医の先生に申し出て下さい.主治医の先生から当部門にセカンドオピニオンとして患者様をご紹介頂き,当部門で治療を引き継ぐケースもございます.

当部は,日本集中治療医学会専門医指定施設です.所属する全ての医師が,集中治療専門医資格を既に持っているか,あるいはこれからの取得を目指しています.また,救急専門医も併せて取得する事を目指しており,バランスのとれた急性期の救急・集中治療が実施できるよう努力しております.

 

情報公開(オプトアウト)について

この項目では人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(以下、倫理指針)に基づき、当科で実施中の生命科学・医学系研究に関する情報を公開しています。
通常、臨床研究を実施する際には、研究内容について事前に研究の対象となる方(患者さんなど)に文書もしくは口頭で説明し同意を得ていますが、対象となる方への侵襲や介入がなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究など、研究の性質によっては対象となる方お一人ずつから直接同意を得ることが難しい場合があります。
このような場合、倫理指針に基づき、研究の目的を含めて、研究に関する内容を容易に知ることができるようにし、研究の対象となる方の拒否の機会を保障することによって研究を実施することがあります(このような手法 を「オプトアウト」と言います)。
ご自身の検体や診療情報が当該研究で利用されることを望まれない方については、その検体や情報を用いずに研究を実施いたしますので、該当する研究の「お問い合わせ先」へご連絡ください。なお研究参加を拒否された場合でも、対象となる方に不利益が生じることはありません。

(注)当該研究の結果が既に公表されていたり研究成果が出ている場合など、拒否の申し出に対応できない場合があります。

本邦での COVID-19 重症患者の疫学的調査 : 横断的 ICU 情報探索システム(CRISIS; Cross Icu Searchable Information System)

千葉大学医学部附属病院にて持続緩徐式血液浄化療法を受けられた患者さんおよびそのご家族の方へ

敗血症病態における血小板減少症への補体系活性化の関与とその治療戦略の開発に関する研究

ICU患者の検査・処置に伴う栄養中断時間および栄養関連合併症に関する後方視的研究

緩和ケアニーズスクリーニング導入前後におけるICU患者の臨床経過及びスタッフの困難感に関する前後方視的コホート研究

SARS-CoV2によるCoronavirus disease 2019(COVID-19)の重症化・治療に影響を及ぼすバイオマーカーの探索と多層オミクス解析

気象情報を用いた機械学習による院外心停止発生予測に関する研究

小児鈍的肝損傷および脾損傷の自然経過と診療パターンの検討

ICUでの治療が患者およびその家族にもたらす影響(集中治療後症候群;PICS)についての実態調査に基づいた予防・治療に関する研究

疫学調査「透析患者における2019新型コロナウイルス感染症罹患状況調査への協力」について

音声認識による医療情報入力の有用性の検討と、機械学習による情報の正確性向上に関する研究

院外心肺停止患者に対する連結不可能匿名化を用いた多施設前向き観察研究 (SOS-KANTO 2017)

医療データを機械学習させたArtificial intelligence (AI)による、重症患者の予後予測能についての研究

急性膵炎の前向き多施設観察研究

VV-ECMO患者における輸血療法に関する前向き多施設観察研究(PROTECMO研究)

脳・心血管救急患者の病院前診断率向上のためのスケールの開発

院内急変患者の迅速対応システム構築に関する研究

大動脈内バルーン閉塞の有効性と安全性に対する観察研究

当院におけるECMO施行状況と取り組み

日本における急性血液浄化療法の現状についての第 5 回全国調査

体幹部外傷による外傷性出血性ショック患者における大動脈内バルーン遮断の有効性および安全性に関する前向き観察研究