診療実績

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千葉大学医学部附属病院 救急科・集中治療部は救急科と集中治療部の2つの中央診療部門の診療業務を担当しています.

救急科について

救急科の臨床

当院の受入救急車搬送数は年間約5700台(2024年実績)です.救急科は初診の患者さんを中心に3000台程度の診療を担っており,そのうち1000件程度が心肺停止や重症外傷,敗血症、急性冠症候群などの救命処置を要する3次救急の症例です.また,近年2次救急の受け入れにも力を入れており、救急車台数は増加傾向です.今後さらに受け入れ体制を強化する予定です(図参照).

 

 

2021年1月に新中央診療棟が完成し、新たな救命センターを設立しました.救急外来の診療スペースが大幅に拡充され,CTなどの画像撮影や緊急手術などの対応が迅速に行えるようになりました.また,救命センターには8床の救命ICUが備えられており,年間1600名程度の患者が入室し,救急科が各診療科と連携して診療を行なっております.

 

プレホスピタル事業 

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当院は病院前医療の充実にも力を注いでいます.千葉市消防局と連携し千葉市の消防防災ヘリコプターによる救急現場への医師の派遣事業(消防ヘリによるドクターピックアップ方式での救急活動)を千葉県救急災害総合医療センターと合同で行なっています.千葉市内において救命センターから5km以上離れたエリアで発生した重症外傷や,多数傷病者,救出困難症例などを対象に,医師・看護師が現場に向かい迅速な処置を行っております.

 

ECMO car

 

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当院が2022年に導入したECMO Carは,体外式膜型人工肺(ECMO)を装着した重症患者を安全に搬送し,緊急時には現場で救命処置を行える多機能型救急車両です.日本初の国産ECMOストレッチャーを搭載し,医療機器の配置調整が柔軟で,車内では手術・処置も可能な広いスペースが確保されています.車両はマイクロバスをベースに設計され,揺れを抑えた走行性能や長距離移動への対応力を持ちます.また、大規模災害時にはDMAT専用車両としても活用され,多数傷病者の同時搬送も可能です.


当院では年間およそ10例前後のECMOを装着した最重症患者さんを県内外の医療機関から受け入れています.当院のECMO teamの医療スタッフが搬送元の医療機関でECMOを導入した上で搬送することもあります.ECMO carの導入によって,こうした患者さんに対してより迅速に治療を開始し、安全に搬送することが可能となりました.

 

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Medical Emergency Team (MET)

当院のMedical Emergency Team(MET)は,院内で急変した患者さんに迅速に対応する専門チームです.2012年から運用を開始し,医師,看護師,臨床工学技士などで構成されています.年間250件以上の急変対応実績を持ち,現場でのECPR(体外循環式心肺蘇生)を含む高度な救命処置を実施しています.さらに,シミュレーション訓練やICTを活用した情報共有システムの導入により,質の高い急変対応を目指しています.

 

 

集中治療部について

主な診療内容

当院の集中治療部では,専任のスタッフが24時間体制で集中治療室(ICU)での重症患者さんの治療にあたっています. 2021年1月に新たに中央診療棟6FにICUを開設し,現在20床で運用しています.大幅に拡充されたスペースで国内でも屈指のハイレベルな診療を行なっております.
年間のICU入室者数は1200名程度であり,救急外来経由の患者さん,心臓血管外科をはじめとした術後の患者さん,院内で発生した重症患者さんの診療を救急科・集中治療部が中心となり担当しております(図).

 

 

また,当院はECMO,Impella,補助人工心臓(VAD),血液浄化,人工呼吸器などの人工臓器を用いた治療経験が豊富です(表).医師,看護師,臨床工学技士など多職種のスペシャリストが連携していることが当院の強みで,重症患者さんに対する迅速かつ高度な治療を提供することが可能です.

 

 

情報公開(オプトアウト)について

この項目では人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(以下、倫理指針)に基づき、当科で実施中の生命科学・医学系研究に関する情報を公開しています。
通常、臨床研究を実施する際には、研究内容について事前に研究の対象となる方(患者さんなど)に文書もしくは口頭で説明し同意を得ていますが、対象となる方への侵襲や介入がなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究など、研究の性質によっては対象となる方お一人ずつから直接同意を得ることが難しい場合があります。
このような場合、倫理指針に基づき、研究の目的を含めて、研究に関する内容を容易に知ることができるようにし、研究の対象となる方の拒否の機会を保障することによって研究を実施することがあります(このような手法 を「オプトアウト」と言います)。
ご自身の検体や診療情報が当該研究で利用されることを望まれない方については、その検体や情報を用いずに研究を実施いたしますので、該当する研究の「お問い合わせ先」へご連絡ください。なお研究参加を拒否された場合でも、対象となる方に不利益が生じることはありません。

(注)当該研究の結果が既に公表されていたり研究成果が出ている場合など、拒否の申し出に対応できない場合があります。

本邦での COVID-19 重症患者の疫学的調査 : 横断的 ICU 情報探索システム(CRISIS; Cross Icu Searchable Information System)

千葉大学医学部附属病院にて持続緩徐式血液浄化療法を受けられた患者さんおよびそのご家族の方へ

敗血症病態における血小板減少症への補体系活性化の関与とその治療戦略の開発に関する研究

ICU患者の検査・処置に伴う栄養中断時間および栄養関連合併症に関する後方視的研究

緩和ケアニーズスクリーニング導入前後におけるICU患者の臨床経過及びスタッフの困難感に関する前後方視的コホート研究

SARS-CoV2によるCoronavirus disease 2019(COVID-19)の重症化・治療に影響を及ぼすバイオマーカーの探索と多層オミクス解析

気象情報を用いた機械学習による院外心停止発生予測に関する研究

小児鈍的肝損傷および脾損傷の自然経過と診療パターンの検討

ICUでの治療が患者およびその家族にもたらす影響(集中治療後症候群;PICS)についての実態調査に基づいた予防・治療に関する研究

疫学調査「透析患者における2019新型コロナウイルス感染症罹患状況調査への協力」について

音声認識による医療情報入力の有用性の検討と、機械学習による情報の正確性向上に関する研究

院外心肺停止患者に対する連結不可能匿名化を用いた多施設前向き観察研究 (SOS-KANTO 2017)

医療データを機械学習させたArtificial intelligence (AI)による、重症患者の予後予測能についての研究

急性膵炎の前向き多施設観察研究

VV-ECMO患者における輸血療法に関する前向き多施設観察研究(PROTECMO研究)

脳・心血管救急患者の病院前診断率向上のためのスケールの開発

院内急変患者の迅速対応システム構築に関する研究

大動脈内バルーン閉塞の有効性と安全性に対する観察研究

当院におけるECMO施行状況と取り組み

日本における急性血液浄化療法の現状についての第 5 回全国調査

体幹部外傷による外傷性出血性ショック患者における大動脈内バルーン遮断の有効性および安全性に関する前向き観察研究