千葉大学大学院医学研究院
救急集中治療医学
千葉大学病院
救急科・集中治療部
令和5年11月に千葉県救急医療センターと千葉県精神医療センターが統合し、新病院として誕生しました。初療室では千葉県内では唯一のハイブリッドERを運用し、CT撮影による診断からの緊急処置と血管造影診断装置によるカテーテル治療が同時に対応可能です。特に重症外傷や院外CPA(心肺停止)患者への治療介入の時間短縮を図り、救命率を改善します。
循環器内科・脳神経外科・脳神経内科・心臓血管外科・外科・整形外科・形成外科・集中治療科・リハビリテーション科・麻酔科・精神科
150床(一般病床:100床、精神科病床:50床) ICU 12床、ECU 20床
救急車件数:2397、外傷症例:471
集中治療室入室件数(新規入院):1250、人工呼吸管理:613、CHDF(持続的血液濾過透析):116、IABP:37、V-A ECMO 21例、V-V ECMO 5例
麻酔科と合同診療により初期診療・蘇生から手術中、術後までシームレスな集中治療を可能としています。内因性・外因性問わずすべてのICU患者の診療は各専門診療科との連携のもと、麻酔・集中治療科が行います。広範囲熱傷、中毒、重症感染症、環境異常症(熱中症・低体温)、溺水など特殊救急疾患は、当科が主診療科として担当します。千葉県の高度救命救急センターとして全県的な救急・災害医療への貢献をし、その中でも最重症患者救命のために最後の砦として尽力します。さらに千葉大学医学部附属病院救急科と連携し千葉市3次医療施設としてのメディカルコントロールを行っています。また、千葉県内医療機関と密接に連携し、県内各地からの重症患者診療ニーズに最大限応需します。
災害拠点病院として災害によって被災した多くの被災者を受け入れ、治療する体制を整えております。 迅速なトリアージと搬送を実現するために防災棟や地上ヘリポートを整備しています。緊急時の患者収容能力を強化するほか、災害発生時にはDMAT(Disaster Medical Assistance Team=災害派遣医療チーム)とDPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team=災害派遣精神医療チーム )を同時に運用し、身体・精神両面にわたる包括的な医療を提供します。
全診療科が救急医療への貢献を行う当院において、各科と連携・協働しながら救急科専門医・集中治療専門医育成における教育も当科が中心的に担当します。当院の豊富な症例を経験し、救急医療に長けた各専門診療科の上級医と共に診療しながら指導を受けることができます。当科もしくは外科に所属しながら、院内全ての診療科での経験を積むことができます。病院全体で働き方改革・タスクシフトを念頭におき、各個人のライフステージに対して柔軟に対応した勤務を可能にしています。
松村洋輔、三輪弥生