千葉大学医学部附属病院 救急科・集中治療部 篠原雅貴
このたび、「第18回救命のための緊急処置手技教育」に参加させていただきました。私たち救急医が行う救命のための緊急処置は、刻一刻と心停止が迫る状況において救命のために超緊急的に行う処置が多いです。そのため、日常の診療業務において実践する機会は少なく、安全に習得することが難しいです。
今回の講習では、実際の臨床現場とほぼ同じ環境の中で、経験豊富な上級医から手技に関する知識や技術を、時間をかけて学ぶことができました。手技に伴う解剖構造を理解し、処置方法を実践できる機会は他になく、ご遺体の先生から非常に有意義な勉強をさせていただくことができました。映像やシミュレーターを使用した教育は日々進歩しておりますが、実際に解剖構造を見て、触れて、感じることで得られる経験は他のものには代えがたく、手技や処置に対する理解と自信につながり、日々の臨床診療と救命処置に直結する学びとなりました。
御献体いただいた方やご遺族の皆様へ
貴重な機会をいただき、大変多くのことを学ばせていただきました。先生方から学んだ経験を最大限活かして、一人でも多くの命を救えるよう日々邁進して参ります。改めまして御献体いただきました先生方ならびにご遺族の皆様に、参加者一同深く感謝申し上げます。ありがとうございました。