新百合ヶ丘総合病院 外傷再建センター 花島 資
2024年1月28日、令和5年度外傷外科医等養成研修の追加研修として第14回ASSET-Chibaコースが開催され、参加させて頂きました。本コースは、日本ではあまり経験することのない、爆発物・銃器や刃物などによる創傷を受けた傷病者に対する外科的処置を学ぶことを目的としたコースで、厚生労働省の「外傷外科医等養成研修事業」の一環として開催されました。本事業はオリンピックや万国博覧会など、わが国で国際的なイベントが増加する中での救急医療体制の整備を目的としており、日本全国から16病院の医師・看護師が研修を受けました。
私は外傷外科医としてこれまで数多くの外傷外科手術に携わってきました。近年は交通外傷の減少とともに外傷外科手術も減少していますが、それでもメスの力でなければ救命できない命があります。大規模災害やテロが起こる可能性もあり、常に手術手技の知識と技術を研鑽し続けなければなりません。
今回、私はご遺体から血管や臓器の解剖を詳細に学ばせて頂き、基本に立ち返ることができました。これまで実際の手術で学んだ知識や技術が間違っていなかったことを再認識でき,自信を深めることができました。きっと今後の診療に役立てることができると思います。最後に献体された千葉白菊会の方々、並びにご遺族の皆様のご厚意に心より御礼申し上げます。