千葉大学医学部附属病院 歯科・顎・口腔外科 中山 歩
2023年2月18日に行われたCALプログラム「口腔顎顔面領域の疾患に対する手術手技実習」に参加しましたのでご報告いたします。
私にとってご遺体での実習は学生時代、そして昨年度のCALプログラム実習以来、3度目の経験でした。特に今回は歯科医師となり口腔外科で2年間の臨床を経験した上での実習となりました。口腔外科処置の基本となる、口腔顎顔面領域の諸器官の形態や位置関係を、ご遺体を通して学ぶことで手術手技の留意点を再確認することができました。特に、口腔底や上顎は、私たち若手歯科医師にとって執刀経験が少ない領域であり、実際に神経や血管の走行を確認しながら行った実習は大変貴重であり勉強になりました。術中には繰り返し確認できない手技を、若手医師が指導医から十分な時間を設けて学ぶことができるという点でも、CAL実習の意義は非常に大きいと感じました。今回の経験を今後の臨床に役立て、治療を通して一人でも多くの患者さんに貢献できるよう努力してまいります。
最後に、このような貴重な機会を用意してくださった講師の先生方、CALの関係者の皆様、ご献体くださったご本人様、ご遺族の方々に深く御礼を申し上げます。