筑波大学附属病院 作業療法士 曽根恵子
今回クリニカルアナトミーラボでの千葉手・肘の外科研究会Cadaver Workshop2022に、作業療法士として参加させていただきました。研修1日目は、エコーについての講義・参加者同士でのエコー操作練習を行いました。2日目は、医師によるご遺体でのエコーや、解剖の見学をさせていただきました。
私は日頃、臨床にて手の疾患のリハビリに従事しており、術式・治療を参考書・文献を用いて勉強しておりました。その際、実際に解剖をこの目で確認することで、更に良いリハビリを患者様に提供出来るのではないかと、常日頃思っておりました。しかし、現状ではコメディカルが解剖の見学をさせていただける機会は非常に少なく、今回、千葉手・肘の外科研究所で開催されましたCadaver Workshopは、非常に貴重な機会であり、当院の医師に声をかけていただいた際は、またとない機会と思い、参加を希望させていただきました。実際に解剖の見学をさせていただいたことで、教科書では学ぶことの出来ない、立体的な解剖を学ぶことができ、驚きや発見がたくさんありました。また、手の疾患の発生機序の理解も深まり、たくさんの知見が得られ、またとない貴重な経験となりました。
最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった、白菊会の皆様そしてご家族の皆様に、心より感謝申し上げます。今回の研修で得た知識を、今後の臨床に活かし、一人でも多くの患者様のQOLの向上に貢献できるよう、今後も精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。
東京医科歯科大学 整形外科 脇智彦
この度、千葉手・肘の外科研究会 Cadaver Workshop 2022 に参加いたしました。何よりも最初に、この様な大変貴重な機会を与えて下さいました献体者の方々および白菊会の皆様に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
ワークショップでは2日間を通して手肘の関節鏡および手術アプローチ、超音波診療に対するトレーニングを行いました。私はまだ若手であり一回一回の手術では毎回学ぶ事柄が多岐に渡ります。実際の手術時には教科書通りに行かない点も多く、毎回非常に慎重に、言い方を変えれば何かの拍子に合併症を起こさないか「ビクビク」しながら手を進めなければなりません。一方で、今回のworkshopでは実際の手術手順に加えて、本番の手術では合併症の危険性が高過ぎて手を付ける事が躊躇される範囲をあえて解剖する事で、「何がどのように危険なのか」を身をもって経験する事ができました。このように失敗を恐れずに訓練できる機会は非常に貴重であり、今後の診療において活かせる事柄をいくつも学ぶ事ができました。改めまして関係者の皆様、誠にありがとうございました。