2026年2月28日、口腔顎顔面領域の疾患に対する手術手技教育が千葉大学Clinical Anatomy Lab(CAL)にて開催されました。
このプログラムは、口腔顎顔面領域疾患の手術手技の習得と、手術を安全に行うために理解しておくべき解剖学的知識の習得を目的としたものです。
参加者は、埋伏抜歯、顎骨嚢胞・腫瘍摘出、上顎洞底挙上、上顎洞瘻孔閉鎖、口蓋弁形成、デンタルインプラント埋入などの口腔外科手術を想定し、手術手技と必要な解剖の確認を行いました。下顎領域では、下歯槽神経や舌神経といった末梢神経の損傷を回避するための解剖学的検討を行いました。上顎領域では、上顎洞へのアプローチに加え、大口蓋孔および大口蓋動脈の位置と走行を確認し、講師と共に手術手技を学びました。
また、下顎関節突起骨折の整復固定、下顎骨切除、顎下腺摘出術、顎関節手術を想定して、High perimandibular approach、Submandibular approach、Preauricular approachの手技を習得し、顔面神経の走行などについても解剖学的に検討しました。さらに、顎下部および頸部の解剖と神経血管の損傷を回避する手技を確認し、口腔癌切除後の再建に用いる大胸筋皮弁、前腕遊離皮弁、胸三角筋部皮弁、鼻唇溝皮弁の挙上を通じて、皮弁の栄養血管の走行を確認しました。顎関節部についても、神経損傷を回避したアプローチを検討しました。
講師3名の体制のもと、実際の手術に即した内容で実習を行うことができ、大変有意義なプログラムとなりました。日常的に行っている口腔外科小手術をより安全に行うために必要な神経や血管の走行、組織隙などの解剖学的構造を学べただけでなく、若手医師が経験する機会の少ない顎下部や顎関節周囲の手術について、解剖の確認から手技の習得まで行うことができました。頸部や口腔癌切除後の再建をテーマとした実習では、実際の手術メンバーと若手医師が共に取り組み、理解を深めることができました。今後の診療や手術に直接役立つ、非常に有用な機会となりました。
このような学びの場をご提供くださった献体者の方々とご家族の皆様に、深く感謝申し上げます。いただいたご厚意に応えられるよう、学んだ知識と技術を日々の患者治療に大切に活かしてまいります。