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第21回頭頸部手術手技セミナー中耳側頭骨編　2024/2/17開催

　令和6年2月17日18日の２日間にわたって、第21回頭頸部手術手技セミナー中耳側頭骨編が千葉大学Clinical Anatomy Lab(CAL)にて開催されました。このプログラムは、千葉大学耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学の若手医師を対象としております。耳科手術執刀歴がほとんどない耳鼻咽喉科３、4年目医師であり、中耳側頭骨の臨床解剖と基本的な手術手技理解を目的としたものです。千葉県内より熱意をもった4名の若手医師が参加し、それに答える耳科手術歴のある４名の指導医が共に勉強させて頂きました。
　中耳を含める側頭骨は人体の中でも狭い空間に重要臓器が多く存在し、3次元的な理解が非常に難しい部位の一つです。例えば鼓膜は直径１cmもなく、外来診療においても患者への痛みのない確実な手技をどうすべきか、若手医師への教育が大変難しく指導医としても苦悩が絶えないのが現状です。また、耳科手術は耳鼻咽喉科手術の中でも困難を極める手術の一つであり、脳や内耳と近く危険と隣り合わせで一人前の術者を育てるには多くの時間、研鑽を必要とします。
　２日間にわたって時間をかけて臨床解剖と手技を勉強させていただいたことで３次元的な解剖が手にとるように理解でき、非常に有用なプログラムでした。参加者一同、提供いただいたご遺体には感謝の念が絶えず、このご厚意には目の前の患者により良い医療を提供してお返しするしかないと考えております。この度はこのような貴重な機会を頂き誠にありがとうございました。