本セミナーでは、経脳室、経鼻頭蓋底手術に必要な脳室解剖及び鼻腔、蝶形骨洞、篩骨洞、上顎洞、前頭洞を経由した前頭蓋底、翼口蓋窩、中頭蓋底、斜台、後頭蓋窩の解剖および手術操作の習得を行うことを目的とした。
第1日目午前は講師9人体制で実習者15人に対し、モデルを用いた脳室鏡(軟性鏡)技術トレーニングの習得を行った。また、モデルを用いた内視鏡下血腫除去術の手術操作も行った。第1日目午後からは講師11人体制で実習者15人および見学者24人(医師)に対し、ご遺体を用いて頭蓋底再建術、鼻腔から蝶形骨洞に至る解剖構造の確認、後部篩骨洞開放、鼻腔外側における基板構造の確認を行い、トルコ鞍から斜台部操作及び観察を行った。本年度もドライラボでの縫合及び止血モデルを導入し、実習者、見学者に縫合及び止血練習を行った。
第2日目は講師14人体制で実習者15人および見学者23人(医師) に対し、頭蓋底操作のうち経上顎洞的翼口蓋窩アプローチによる側頭下窩および前頭蓋底へのkeyhole アプローチ、中頭蓋底へのkeyhole アプローチ、後頭蓋窩へのkeyhole アプローチを行い、解剖および手術操作の習得を行った。2日間の実習を通して、内視鏡経鼻手術における外科解剖の理解に加えて、各種keyhole アプローチの理解がより深まった。