1986年頃よりフランスで開発され、腱板機能修復不能な患者に使用されてきた「リバース型人工肩関節置換術(Reverse Shoulder Arthroplasty:RSA)」が20年以上のときを経て、2014年4月から日本でも使用が可能となり、普及し始めています。すべての人工関節には脱臼のリスクが付きものですが、このRSAにも、ステムという人工物の頚体角によって脱臼してしまう事があります。この研究は、RSAにおけるOnlay typeにおけるステム頚体角と脱臼の関係を明らかにすることです。ご遺体の肩関節にRSAのインプラントを実際に挿入し、脱臼させた際の三角筋や腱板の張力を力学試験機を用いて測定することで、最も安定する角度とその要件を導きます。この研究の成果は今後英語論文にまとめる予定です。