対象疾患

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顔面神経麻痺回復後

ベル麻痺、ハント症候群、頭頚部腫瘍手術後などに生じた顔面神経麻痺治療の後に生じた後遺症に対する治療を行います。運動麻痺に対する治療のみならず、麻痺回復後の顔面痙攣、病的共同運動、顔面拘縮も治療の対象とします。

対象は陳旧性の顔面神経麻痺後遺症、術後の顔面神経麻痺などです。
発症したばかりの特発性顔面神経麻痺は対象外です。

病的共同運動(異常連合運動)

①病的共同運動とは

 ベル麻痺、ハント症候群などにより顔面神経麻痺を生じ、適切な治療が行われるも一定の割合で後遺症が残ります。
 神経が再生する過程で誤った筋肉を支配するようになり、罹患側のこわばりやまぶたの痙攣、口のうごきとまぶたの動きとの共同運動、耳鳴りなどが生じ、そのまま改善せずに残ります。異常連合運動とも呼ばれます。
 後遺症が強度だと日常生活に著しい支障を来し、精神的なダメージは遙かに大きなものです。

②手術の方法は?

 過緊張に陥った眼輪筋の減量をします。同時に眼瞼下垂症手術を行ってまぶたの負担を軽減します。

前頭筋麻痺による眉毛下垂に対して眉毛上皮膚切除がよく行われますが、眼輪筋の過緊張が存在する場合はまぶたの重さの軽減は限定的です。

③あらかじめご理解いただきたい点

 一度の手術で終わる病態ではありません。複数回の手術を必要とすることもあります。
この病態は医学的に改善が困難なものとされており、代替医療が試みられたり、安定剤を処方されているのが現状です。この疾患で悩んでいたら是非ご相談ください。