留学便り

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Mayo Clinic

岩本太郎(Taro Iwamoto, MD, PhD)
Mayo Clinic, Division of Rheumatology and Department of Immunology

 こんにちは。2015年4月よりアメリカのミネソタ州ロチェスターにありますMayo ClinicのDr. Niewold Labに留学しています。Mayo Clinicは、どの科も毎年全米トップ10に入るような全米屈指の病院で、その規模も日本とは桁違いです。先日はかの有名なダライ・ラマが定期検診で来院されていました。歴代の大統領のカルテもあるそうですが、閲覧はトップシークレットになっているそうです。

 私の所属するラボはSLEの遺伝子解析を中心としたいわゆるトランスレーショナル・リサーチのラボです。ボスはまだ若干40歳ですが、既にアメリカのSLE研究の分野では中心的存在です。ラボの構成は、診療の傍ら研究を行っているMDが2人、スタッフサイエンティストが2人、リサーチフェローが自分を入れて3人、テクニシャン1人と比較的小規模です。今後は遺伝子の機能解析も行いたいというラボの方針から、私は現在、SLE患者の細胞を使ったwetな実験のセットアップ中です。ラボはこれまでdryな実験が中心だったため、着任当初は必要な試薬や機材がほとんど無い状況からのスタートでしたがようやく体制が整ってきました。英語に関しては、半年以上が過ぎ、おそらく周りが私の英語を聞き慣れてきたせいか、会話は比較的スムーズになりました。ただ、未だにコラボ先の研究者とのテレカンファレンスは少しストレスです。最近は遺伝子解析のプロジェクトやReviewなどの仕事も徐々にもらえるようになり少しずつ軌道に乗ってきたところです。

 留学での経験を少しでも日本の診療に還元できるよう邁進したいと思います。

 最後に今回の留学を快く許可して頂いた中島教授を始め、医局の方々に深く御礼申し上げます。

 写真はMayo Clinic創設者のMayo兄弟の銅像です。