留学便り

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Imperial College London

髙橋健太郎(Kentaro Takahashi,MD,PhD)
National Heart & Lung Institute, Imperial College London

 私は2016年の1月からイギリスImperial College Londonの附属研究施設のNational Heart & Lung Instituteおよび附属病院であるRoyal Brompton Hospitalに留学しています。ボスのFan Chung教授は重症喘息の臨床研究を行っており、私に与えられたテーマは重症喘息患者のOmics解析です。Imperial CollegeのData Science Instituteと協力して進めており、またしばしばSkypeで他施設・会社を含めてミーティングを行っています。病院では外来見学および臨床研究を手伝っています。病院内には臨床研究のためだけの事務・診察・検査スペースが広く設けられています。研究内容にもよりますが、私の関わっている研究では、医師は約2時間、患者につきっきりで細かく丁寧に説明し、自ら検査を行うだけでなく、検体を検査室へ運んだり、処方箋を薬局に持っていったり、患者にコーヒーを出したりと忙しく働いています。

 ロンドンには多くの博物館があり、主なものは無料です。職場のあるSouth Kensingtonには3つの大きな博物館があり、内容も非常に充実しており、多くの人々が訪れています。市内にも多数の観光地がありますが、郊外へもバスツアーで行くことができ、イギリス全土への旅行が可能です。市内は、世界で最も古くからある地下鉄や、バス路線が発達しています。逆に車での移動・駐車はしにくい上に、駐車違反の取り締まりも厳しいので、車はかえって不便かもしれません。

 ロンドンは様々な人種・民族の人々で構成されており、英語も多種多様です。言葉の壁は大きいですが、NHLIの別グループには絶えず日本人留学生がおり、大変助けられています。ようやくスタートラインに立ったところです。今後の診療・研究に生かすべく、留学生活を送っていきたいと思います。

写真 Royal Brompton Hospital